平成30年 第4回
定例会議事日程第2号平成30年12月19日(水)午前10時開議日程第1 市政に対する一般質問本日の会議に付した
事件 ~議事日程第2号に同じ~出 席 議 員(20名) 議 長 熊 谷 昭 浩 君 副議長 紀 室 若 男 君 1 番 金 子 正 勝 君 2 番 森 亨 君 3 番 奥 山 行 正 君 4 番 東 堅 市 君 5 番 田 中 英 二 君 6 番 千 葉 盛 君 7 番 船 砥 英 久 君 8 番 小 松 龍 一 君 9 番 今 野 善 信 君 10番 渕 上 清 君 11番 伊 藤 力 也 君 12番 森 操 君 13番 平 山 仁 君 14番 船 野 章 君 15番 滝 田 松 男 君 16番 三 浦 隆 君 17番 志 田 嘉 功 君 18番 畑 中 孝 博 君欠 席 議 員(0 名)説明のため出席した者 市 長 戸 田 公 明 君 副 市 長 髙 泰 久 君 統 括 監 佐 藤 良 君 教 育 長 小 松 伸 也 君 災 害 復興局長 志 田 広 記 君 企 画 政策部長 木川田 大 典 君
市民協働準備室長 遠 藤 和 枝 君 総 務 部 長 田 中 聖 一 君 生 活 福祉部長 後 藤 俊 一 君 商 工 港湾部長 鈴 木 昭 浩 君 観 光 推進室長 鈴 木 弘 君 農 林 水産部長 鈴 木 満 広 君 都 市 整備部長 西 山 春 仁 君 教 育 次 長 志 田 努 君 水 道 事業所長 千 葉 洋 一 君 復 興 政策課長 汐 谷 和 也 君 土 地 利用課長 佐々木 義 久 君
市街地整備課長 熊 谷 明 人 君 企 画 調整課長 新 沼 徹 君 総 務 課 長 江 刺 雄 輝 君
防災管理室次長 大 浦 公 友 君 財 政 課 長 佐 藤 雅 俊 君 市 民 環境課長 安 田 由紀男 君 商 工 課 長 小 松 哲 君
企業立地港湾課長 武 田 英 和 君 水 産 課 長 今 野 勝 則 君 建 設 課 長 阿 部 博 基 君 生 涯 学習課長 熊 谷 善 男 君
事務局職員出席者 事 務 局 長 金 野 好 伸 君 局 長 補 佐 金 野 優 子 君 議 事 係 長 山 下 浩 幸 君 午前10時00分 開 議
○議長(熊谷昭浩君) おはようございます。定刻になりましたので、これより会議を開会いたします。 本日の出席議員は20名全員であります。 それでは、出席議員が定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。 本日の議事は、お手元に配付の議事日程第2号により、これを進めることにいたします。
△日程第1 市政に対する一般質問
○議長(熊谷昭浩君) 日程第1、市政に対する一般質問であります。本定例会における
通告質問者は13名であります。議事の進め方につきましては、申し合わせのとおり、再質問を一問一答方式で行いますので、御了承願います。 なお、質問時間については、
従前どおり答弁を含めて50分以内に終わるようお願いします。 それでは、これより質問を許します。 最初に、17番、志田嘉功君。 (17番 志田嘉功君登壇) (拍 手)
◆17番(志田嘉功君) 自由民主・無所属の会の構成員の6名中の1名でございます志田嘉功でございます。ことしに入りまして、第1回定例会から今回の定例会まで、各般にわたり市政に対する質問をしてまいりました。改めて二、三日前から議事録を読み返しております。相当質問もそうですが、答弁についても不満が大分ございました。特に私自身にすれば、質問に対する舌足らずの部分が相当あるなと、いまだに議員生活25年にならんとしておりますが、まだ未熟だなと、そういう感がございます。 さて、どの時期にあっても春夏秋冬のごとく、世相に応じた考え方、生きてきた姿というものを言葉として表現、あるいは形として足跡を残すことも、ある意味では私大変重要であると思っております。一本筋の通った姿勢を保つということは大変つらいものでございます、苦痛でもあります。ただ、最近頭の片隅に晩節の過ごし方、生き方、そういったものを考えるようになったことは年かなと、そういう部分もございます。 さて、先般は当市の将来を占う最も重要な市長選挙が実施されました。大局面から見ると継続か刷新かという大きなテーマが中心であったと思います。これは既に
マスコミ報道のとおりでございます。もちろんさまざまに個別の政策はあり、特に語り尽くされている大きな違いは、私自身少なかったと思われます。市民を二分し、さらには市議会をも二分され、激戦という構図を見る反面、私のように冷めた目で見た人も多くいたと思います。新人といえども経験十分で、経済人の多くが市政の刷新を求めたことは事実でございます。しかるに、多くの一般市民は継続を求めた、これは選挙の結果にあらわれたと私は思っております。ある意味では経済人と一般市民との戦いの構図であったと私は深掘りして考えました。現職の信頼、良識、安定は公平、公正に連続性を持たせる安心感につながると私は思っております。おのれ自身に相当自信がないとなかなか発せられない言葉でございます。皆様はどのように解釈するかわかりませんが、私はそのように理解しております。 私が議員の地位を得てから、当市の市長選挙は7回実施されております。特にも平成6年の市長選の争点は、
大立永浜地区の埋め立てによる
港湾整備事業でございます。当市の将来の浮沈にかかわる大変重要なテーマでした。地区の漁業者の賛成、反対で、当時の
赤崎漁業協同組合を二分する大変な激動下でございました。そういった中で市長選が行われ、この当時はまだ政策面での選挙であったなと、そのように思っております。 今回選挙を振り返りながら、刷新と継続という選挙は、私の経験では4回目の選挙でありました。そのときは継続か刷新かという中で、最終的には継続が勝利に至ったことは4期目あるいは5期目の議員は承知のことと思います。 そういった意味では、先月の市長選挙の結果を私自身の気持ちの面では当然視されたものだと、私はそのように理解しております。なぜなら、継続はこれからの4年間は2年後に控える10カ年の復興期間の終わりと、その後の新たな当市の将来を描く
大変重要度の高い振興策が求められるからでございます。 振り返って考えさせられたことが、1つ大きなことがあります。これは皆さんにとっても十分念頭に置いてほしいなという思いがいたします。それは、今回の戦いの中でネットの力がある部分で作用したということでございます。これは国政の選挙でもあります。しかし、これから来年の県議選、そして再来年の
大船渡市議選、これはみずからの部分にかかわる大きな課題でございます。誰がどのような意図で、事実関係の有無は、法的な問題は、誰もが標的になりやすいことを考えると、みずからの生活態度はもとより、世間の常識とおのれの常識との落差が少ないことが私は肝要であると思っております。 私は、よくお話しする中で言う言葉がございます。これは以前にもこの場でも言っておりますが、相互理解なくして相互信頼はないと。相互信頼が先ではございません。お互いの理解の上で初めて信頼が成り立つと、そういう信念が私は大変重要であると、それはやはり話し合い、これが大前提でございます。そういった意味からも、以上の事柄を念頭に質問いたしますが、当局におかれましては明瞭で簡潔な答弁に終始されるよう期待します。 それでは、大きく3点について現況を踏まえながら、当市の施策の方向性について伺います。大きく第1点は、市長の市政目標でございます。復興計画を2年残す中で市政課題を総点検し、新たな
まちづくりの具現化のために邁進することが重要視されると考え、次の点について伺います。 (1)として、市政の今後4年間の目標を2点掲げておりますが、選挙公報に示しているこの2点について具体的に説明を願いたい。 2つ目は、復興計画は順調に推移していると考えますが、現況下における市長の心中、心の中を一部でも結構ですので、あらわしてほしいと思います。なかなかこういう機会はございませんから、率直にお話ししてほしいなと、そう思います。 (3)、市長は今後市民協働のもと、
まちづくりを進めるとしておりますが、具体的施策を示してほしいと思います。また、新年度予算でどのように具現化を考えているか伺いたいと思います。 次に、大きく2点は
水産改革関連法についてでございます。漁業制度の見直しが70年ぶりに行われることになった。今後水産庁が具体的にどのような指針を示してくるのか、現場にとっては最大の関心事でございます。将来的には大きな影響が考えられると思いますが、まずもって所見を伺いたいと思います。 (1)、現在の漁業権内における
漁場行使状況をどのように考えているか、具体的に伺いたいと思います。 2つは、
漁業権行使のあり方は将来的には
漁業協同組合の存在、存続にも大きな影響を与えると考えますが、見解を伺いたいと思います。 大きく3点は、
改正水道法についてでございます。人口減少で苦境に立つ水道事業の基盤強化を目的に、
改正水道法が成立いたしました。自治体における水道事業が大きく転換期を迎える状況にあり、当市の現況下の中で課題を念頭に次の点について2点伺いたいと思います。 (1)として、当市の水道事業の現状と課題を具体的に伺いたいと思います。 2つは、
改正水道法は当市の将来的な方向性に大きな影響があるものか、また課題としてはどのように考えられるか伺いたいと思います。 以上、壇上からの質問を終わります。 (拍 手)
○議長(熊谷昭浩君) 市長。 (市長 戸田公明君登壇)
◎市長(戸田公明君) それでは、ただいまの志田議員の御質問であります1、市長の市政目標についてのうち、(1)、市政目標の具体的な内容について答弁申し上げます。 人口減少が当面続く状況下の市政におきましては、復興の総仕上げに向けた残された課題の解決に資する取り組みと、次世代の
担い手確保や産業振興による地域力を培う取り組みの連動による持続可能な
まちづくりを推進することが肝要と考えております。このことから、私は今後の市政運営に当たり2つの市政目標を掲げたところであり、1点目が復興の総仕上げを推進しながら高齢化、人口減少に対応する地域力の向上を図ること、2点目が多様な地域課題の克服に挑戦し、地域産業を活性化して市民所得の向上を図り、少子化に歯どめをかけることとしたところでございます。 これらの市政目標の具体的な内容としまして、大きく3つの事項を重点施策とするものであり、第1に掲げる事項は
復興計画期間内での
復興計画事業の完了を主とした復興の総仕上げの推進であります。特に大船渡駅周辺地区につきましては新たな
まちづくりを完了させるとともに、重要な課題であります未
利用地の利活用につきまして民間による利活用を促進するほか、それ以外の被災跡地につきましても産業分野での活用促進、
スポーツ機能や公園の整備などにより広範な利活用を模索してまいります。また、こうした取り組みに並行する形で、復興の締めくくりにふさわしい施策も鋭意推進してまいります。 次に、第2は将来、次世代を担う人材の確保、育成と持続可能な
地域づくりに関する取り組みの強化であります。結婚から妊娠、出産、育児に至る切れ目のない支援の充実などにより、少子化の克服に挑戦するとともに、地区と行政の新たな関係の構築による市民との協働につきましても、より大きな力を注ぎつつ推し進めてまいります。 また、人材育成の基幹となる教育に関しましては、小中学校の統合の推進や
国際対応力向上に向けた英語教育の充実などにより、良好な
環境づくりを推進してまいります。 第3は、地域経済の振興であります。震災発生前に比して高水準で推移している市内経済の状況を維持するとともに、既存資源のいわゆる磨き直しや生産性の向上、所得向上といった観点を強く意識しながら、
国際リニアコライダーILCの実現や国道107号の機能強化、観光や第1次産業の
多角高度化といった新たなシーズや成長志向の動きを積極的に見出し、助長しつつ、産業の活性化を促してまいります。 次に、(2)、現況下における市長の心中について答弁申し上げます。さらなる発展を目指し、災害に強い魅力あふれる新しい大船渡市をつくる期間と位置づけた
復興計画後期4年間も2年目の後半を迎えておりますが、復興計画に登載した復興事業につきましては、本年9月末日現在で256事業のうち133事業が
事業実施済み、残りの123事業につきましても全て着手済みとなっております。さらに、着手済みの123事業のうち79事業につきましては、既に軌道に乗っているものでありますとか、単年度の繰り返しで今後も継続していくものなどで、これらの事業につきましては実質的に事業目的を達成しているものと捉えております。したがいまして、実質的に未完了の事業は44事業となっているところでありますが、これらにつきましても完了時期が見通せる状況になってきておりますことから、当市の復興は着実かつ順調に進捗してきたものと考えております。 しかしながら、市中心部の
復興まちづくりや中心部以外の
被災跡地の利活用など、今後とも積極的に取り組んでいかなければならない重要課題もあると認識しているところであります。さらには、被災者の見守りや心のケア、コミュニティーの形成といったソフト面の支援でありますとか、
災害公営住宅の
家賃低廉化事業や
被災者生活再建支援金といった住まいに関する支援など、今後とも一定期間継続した支援が必要となる事業についても留意する必要があると考えております。 このように
復興計画事業については順調に進捗しているものの、今後とも取り組みを強化していかなければならない事業も多くありますことから、国、県を初め関係機関と連携しながら、現状に即した柔軟な対応により着実に事業を推進してまいりたいと考えております。また、復興の総仕上げとなる
各種復興事業の効果検証や記録誌の作成にも取り組み、今後の災害対応や復興後の
事務事業等に生かしてまいりたいと考えております。 加えて、震災前より経済を元気にし、市民所得を向上させること、
合計特殊出生率を向上させること、高齢化、
人口減少時代に対応する地域力を向上させること、以上を実現するため、積極的に関係施策に取り組み、必ずや震災前よりも高いところに市民生活を軟着陸させるよう全身全霊をかけて努めてまいる所存であります。 次に、(3)、市民協働の
まちづくりの施策について答弁申し上げます。市民との協働の推進につきましては、
施策形成過程からの住民参加の促進や
市民活動団体の
育成支援等に努めながら、本年度は
地区公民館の範囲とする市内11地区と行政との協働のあり方について検討を進めてまいりました。このうち市の組織に関しましては、地区との協働を深め、生涯学習と
まちづくりを一体的に推進するための
基盤づくりとして、平成31年度から文化、スポーツに関する事務を含めた生涯学習、社会教育に関する分野を市長部局に移管し、地区の総合窓口となる新たな部を市役所本庁に設置したいと考えております。 具体的な内容につきましては、今後
教育委員会等教育機関における議論を経た上で、平成31年市議会第1回定例会への
関係条例案の提案に先立ち、
市議会全員協議会の開催をお願いし、議員各位から御意見を頂戴したいと考えております。 また、地区においては近年
まちづくりの比率が増し、
社会教育施設機関である
地区公民館の役割が変化するとともに、活動を担う人材の確保と育成が大きな課題となっていることから、地区を運営する組織とその活動拠点である
地区公民館のあり方や、市の人的、
財政的支援のあり方について内部で検討を深めてまいりました。しかしながら、地区の進むべき方向性や関連する施策の形成に当たり、最も避けなければならないのは、行政の一方的な押しつけとなることであります。
取り組み過程においても協働の理念のもと、地区の方々と情報を共有し、相互の意識を醸成していくことこそが
地域づくりの成否の鍵を握ると言われております。こうしたことから、今後
まちづくり推進員等との意見交換や
地域づくりに関する有識者等の意見を伺う場なども設けながら、本年度内に一定の方向性等をお示しできるよう、取り進めているところであります。 また、地区を担う人材の育成、市職員や地区における意識の醸成も今後重点的に取り組むべき施策の一つと考えております。新年度当初予算への対応につきましては、協働の推進に向け、来年度から先行して着手できる施策と、時間をかけ住民の皆様の理解と意識の醸成を図りながら進めるべき施策等を見定めつつ、編成作業に当たっているところであります。 なお、その他の御質問につきましては、関係部長から御答弁申し上げますので、よろしくお願い申し上げます。
○議長(熊谷昭浩君)
農林水産部長。
◎
農林水産部長(鈴木満広君) 私からは、質問事項2、
水産改革関連法について御答弁申し上げます。 初めに、(1)、現在の漁業権内における
漁場行使状況についてであります。現在、国におきましては水産資源の適切な管理と水産業の
成長産業化を両立させ、漁業者の所得向上と
年齢バランスのとれた
漁業就業構造を確立することを目的に、70年ぶりとなる漁業制度の抜本的な見直しが進められており、去る12月8日、漁業法及び
水産業協同組合法などの改正を柱とする、いわゆる
水産改革関連法が可決成立したところであります。このうち漁業法の改正では、新たな
資源管理システムを導入し、資源管理を充実強化するとともに、沿岸漁場の
有効利用促進の観点から地元漁協や漁業者への
優先割り当て規定を廃止するなど、漁業権の免許についての改正がなされたところであります。漁業権に関しましては、
定置漁業権及び
区画漁業権に関する規定の一部が改正されたところであり、養殖漁業などを行うための
区画漁業権につきましては各
漁業協同組合において漁場を適切かつ有効に活用している場合には優先的に免許されるものの、それ以外の場合は企業など
地域水産業の発展に寄与するものに柔軟に免許できる制度に見直されました。現在、各
漁業協同組合では平成30年9月1日からの5年間、岩手県知事から第
一種区画漁業に係る漁業権の免許を受け、ワカメやカキ、
ホタテガイ等の養殖に取り組んでいるところであります。それぞれの
漁業協同組合における
漁場行使状況につきましては、免許を受けた範囲に対してほぼ全体を利用していると伺っており、漁業者の減少や高齢化、
担い手不足が深刻化している中で各
漁業協同組合が適切かつ有効に調整を図っているものと捉えているところであります。 次に、(2)、
漁業権行使のあり方と
漁業協同組合への影響についてであります。このたびの
漁業権制度の抜本的な見直しについて、国では養殖分野などに民間企業の参入を促すことにより、
後継者不足が深刻な漁業の
成長産業化を進め、水産物の安定供給につなげたいとの意向を示しているところであります。 このような中、当市の
区画漁業権内の
漁場行使状況は今のところほぼ全ての区画において適正かつ有効に活用されていることから、
民間企業等の参入の余地は少なく、現時点において漁業権の制度改正に伴う
漁業協同組合への影響はほとんどないものと捉えております。市といたしましては、現在の
漁場行使状況を維持していくため、
関係団体等と連携し、各
漁業協同組合が定めた
地域再生営漁計画の着実な推進を初め、
漁業担い手の
育成支援事業や作業の協業化による生産性の向上などに積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 しかしながら、漁業者の減少や高齢化、
担い手不足など、漁業を取り巻く環境は非常に厳しい状況にあり、将来的に利用度の低い漁場が生じ、
民間企業等が参入した場合、
漁業協同組合の経営に影響を及ぼす可能性も否定できないところであります。漁業権の制度改正に関する具体的な
運用指針等はこれから策定されることとなりますが、
水産関係団体等からは漁業者や
漁業協同組合との十分な協議や丁寧な説明を求めるとの意見が多く出されており、市といたしましては今後の国の動向を注視してまいりたいと考えているところであります。 私からは以上であります。
○議長(熊谷昭浩君)
水道事業所長。
◎
水道事業所長(千葉洋一君) それでは、私から質問事項の3、
改正水道法について申し上げます。 初めに、(1)、当市の水道事業の現状と課題についてでございます。当市の水道事業は昭和29年の給水開始以来、順次拡張事業を進め、現在は平成26年度から32年度までを計画期間とする
中期経営計画において、
東日本大震災による水道の
災害復旧事業を最優先に、未給水地域の解消等に向けた第4浄水場及び関連施設の整備事業、さらには施設の耐震化などの
改良更新事業を実施しております。 こうした中、当市の配水管等の管路の総延長は約278キロメートルに及び、このうち昭和30年から40年代にかけて布設し、
法定耐用年数の40年を超過した、いわゆる老朽管の延長は約16キロメートルで、全体の5.7%となっておりますが、この時期以降に布設した配水管の割合が多いことから、老朽化率は今後も上昇するものと予想されます。 一方、事業経営は
東日本大震災の影響により、平成23年度において約1,400万円の純損失を計上したものの、平成24年度以降は黒字経営を維持し、平成29年度決算においては約7,700万円の純利益を計上したところであります。しかし、給水人口の減少や復興事業の収束に伴う
水道使用者の減少により、料金収入は平成28年度をピークに下降しており、純利益も減少傾向にあります。 また、第4
浄水場整備事業の関連事業、さらには更新時期を迎えた施設の
改良更新事業の継続的な実施に伴う減価償却費や除却費、
企業債償還金等支出の増加が見込まれているところでございます。今後もこの傾向は避けられないところですが、給水需要の動向や財政状況を慎重に見きわめながら、効率的な経営に努めるとともに、水道料金の改定について検討を進めてまいりたいと考えております。 次に、(2)、
改正水道法の影響と課題について申し上げます。去る12月6日に成立した
改正水道法は、人口減少に伴う水需要の減少及び老朽化した水道管等の更新費用の増加に対し、経営基盤の強化を図ることを目的としております。この実現のため、大きな柱として広域連携の推進、適切な資産管理の推進、官民連携の推進などが挙げられ、このうち官民連携の手法の一つとして
コンセッション方式の導入が注目されることとなりました。
コンセッション方式とは、地方自治体などの
水道事業者が水道施設の所有権を有したまま、事業の運営権を
民間事業者に設定する方式であり、民間による施設の維持管理、人材確保、技術や
経営ノウハウの導入により効率化を図り、事業の基盤強化を進めるものであります。 有効な経営方式としての選択肢が1つふえることになりますが、
民間事業者は利益の確保が事業参入の前提条件であり、当市のような地方の
小規模事業体においては、さきに申し上げた経営環境のほか、典型的な中山間地域であることから、平たん地の自治体に比べ地形的にも比較的多額の
運営コストが見込まれ、直ちに利益を確保することは容易ではないと思われます。報道等によれば、全国で
コンセッション方式の導入を検討しているのは大都市を中心に数カ所にとどまっており、当市においても導入の見通しはありませんが、現体制において料金収入を原資とする財源を有効に活用しながら、事業運営に努めてまいりたいと考えております。 一方、広域連携の推進については、平成29年に岩手県及び当市を含む沿岸南部3市2町による広域連携検討会を設置し、コスト削減や施設の共同利用などについての可能性を検討しております。しかしながら、地理的条件により水道管をつなぐなど施設の連携は困難であり、効果的な広域連携はなかなか見通せない状況にあります。加えて、当市では旧三陸町を中心に簡易水道事業を運営しており、将来的には上水道事業との統合が優先されるものと考えております。今後ともこうした広域の検討会において議論を深めるとともに、法改正に伴う国の動向を注視しながら、引き続き安全で安心な水道水の安定的な供給に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(熊谷昭浩君) 再質問ありませんか。17番、志田嘉功君。
◆17番(志田嘉功君) (続) どうもありがとうございます。 まず初めに、大きく1点目について若干質問したいと思います。私、過去2期の戸田市長の市政運営についてはおおむね評価しております。今回3期目ということで、選挙公報を初めマスコミにも盛んにさまざまな両者の施策的な面での方向性が出されておりますが、私は大局的にはそんな大きな差異はないと、そう思っております。以前にもこれまでもお話ししましたが、昔甘竹市長は、私は政治が趣味だと、私個人的に市長は何が趣味なのだと、そしたら政治だと。いわゆる市長を通して仕事が趣味だという、そういうお話でした。私は現在の戸田市長についてもそういった面があるのでないかなと。決して滅私奉公しろということではございません。自分の体に合わせた施策、あるいは市の財政に合わせた、職員の状況に合わせた施策を、あるいは最大限市民のためを大前提に今後とも励んでほしいなと、そう思います。 特にも今回情報開示、そんなに多く話されたのを聞いたことございませんが、私は最終的には市民との情報の共有、これがこれからの大きな課題であると。けさの地元紙、東海新報に赤崎地区での懇談会の様子が出ております。これですら恐らく赤崎の住民は必ずしも知っておらないと思うのです。私は、何も100人の人が全て知る必要もないのですけれども、公にやはり知らせるための情報システム、開示システム、そういったものを共有してほしいなと思いますが、それについて市長の意見を求めます。
○議長(熊谷昭浩君) 市長。
◎市長(戸田公明君) 私も議員と全く同様の思いを持っております。私、1期目、2期目の市政目標として多様な地域課題の克服にという言葉を使わせていただきました。多様な中の一つとして情報開示、情報発信、情報共有、それがございました。私が就任以来、極端な言い方をしますとそれに徹してきたと、日々事に当たってはそれを常に意識しながらやってきた、市政運営をしてきたところであります。 そういった中でどういう効果が出ているかといいますと、私が市長に就任した時代は市のインターネットのホームページ、日々の情報発信量が、新しい情報の発信量が年間数件でした。10年間分たどりましたけれども、年間数件です。これは今の時代に全く合わないということで、それを部長会議の席に提示したところ、翌々週ぐらいから1日に数件に変わりました。すなわち300倍ぐらいに変わった、全国に対する情報発信量が数百倍ふえたということであります。これが1つ。 それから、私は市議会の皆様の答弁書、当局でつくる答弁書、その答弁書につきましてはこの2期8年間、部課長会議で質問書の趣旨となるキーワードを把握して、それに100%答弁しなさいという指導をずっと今日までやってきております。なぜ100%かといいますと、質問がある、それに100%お答えすることによって次の御質問が、第2の御質問が創造的になるからであります。それに対してきちっと答弁する、また創造的な質問が出てくる、これは発展方向へのベクトルであります。それをみんなで心がけていこうということでやってまいりました。 それから、さらには全員協議会、2期8年の間に全員協議会をたくさん開きました。しかし、震災復興に関する全員協議会も相当含まれております。それを除きますと、私が市長になる以前の10年間の全員協議会は年間6回ぐらいです。ただし、私が市長になった2期8年の全員協議会、勘定していきますと年間約10件であります。それだけ情報開示が進んできた。さらには、そういったことが回り回って、岩手県と県内33市町村における情報開示度は1位が一関市、大船渡は2位であります。ということで、私は成果が出てきたものと思います。それがやっぱりいい発展方向、市勢の、市の勢いが発展する方向に結びついていくのだろうと思います。 しかしながら、私はこれで満足しているわけではありません。この前の岩手県のある協議会でつくった情報開示度では、まだ不足している部分がございます。その不足している分を今補強している。今後ともそういう精神で市議会の皆様ともども、それから市民ともども情報発信、情報共有、それから透明性の確保、そういったことに全力を尽くしてまいりたいと考えております。 以上です。
○議長(熊谷昭浩君) 17番、志田嘉功君。
◆17番(志田嘉功君) (続) ありがとうございます。期待しておりますので、滅私奉公精神を持って、ひとつ頑張ってほしいなと、さように思います。 それから、3番のいわゆる協働の
まちづくりの関係なのですけれども、これについては若干時間の関係もありますので、先ほど市長の答弁の中で地区の人材、あるいは財政支援の問題が出ましたけれども、私はこれらについては少なくとも
地区公民館、11地区の館長さん方の年齢制限というものが必要でないかなと。というのは、極端に言えば1つの地区で80歳の方、他の1つの地区で65歳というような形で、15歳も年齢が違うというと考え方の違いが相当あります。私は、せめて頭を75歳なら75歳ぐらいに抑えられないものかと、そして多くの若い人たちが参画し得るような状況をやっぱりつくってほしいなと、そう思うわけですけれども、他の時間の関係もありますので、これは年明けた3月に改めて質問いたしますので、ひとつ理解願います。 それでは、水産の関係、先ほど部長から説明されたわけですが、ことしは6月に
区画漁業権の切りかえ、そしてきのう
定置漁業権、あるいは共同漁業権の切りかえがございました。いずれも5年あるいは10年という長きにわたる切りかえでございます、更新でございます。それで、これができても当分の間は運用面では大きく変わらないだろうと、そのように理解しております。 ただ、私も
漁業協同組合におって、以前にもお話しした記憶がございますが、今から三十数年前に、理研食品株式会社がございます。ここで中国から乾燥ワカメを輸入しておりました。その当時、そこの幹部の方が私に言ったことは、志田君、将来我々が漁場を借りる、あるいは生産者を会社員にして我々がやる時代が来ますよと。まさか今回、漁業法改正によってそういうような考え方が出てくるとは思っておりませんでした。当時は30年前というと漁業の盛んな時期で、沿岸養殖が最高潮の時期でもございました。これはやむを得ないなという部分も私もあります。ただ、現状の中でこれらをどう運用していくかによっては、
漁業協同組合そのものの体質が相当弱体するだろうなと。 私48年前ですか、卒論を書いたとき、大船渡湾における
漁業協同組合の統合についてということを出しております。これは末崎、大船渡、
赤崎漁業協同組合の統合を進めるべきだと、そして盛川もそれに入れるべきだという、そういう考え方でした。それから随分たっております。そして、やっと統合にありつけたのが平成16年でございます。今三陸町の
漁業協同組合も大分苦労しております。大船渡市
漁業協同組合もそうですが、先般も一般質問でお話しした経緯もございますが、大船渡市
漁業協同組合も定置網の漁獲共済金をいただいて、それで黒字になっております。いずれ三陸町の
漁業協同組合においても、やはり統合を視野に置いて、あるいは将来の大船渡市漁協との統合も含めて、いろんな部分で精力を注ぐ必要があるのではないかと。そのためには、当然
漁業協同組合の幹部さん方の対話も必要となります。いずれにしろ基礎は漁業者と職員でございます。その点を念頭に置いて、ひとつ奮闘してもらいたいなと、そう思うわけです。もしコメントがあれば。
○議長(熊谷昭浩君)
農林水産部長。
◎
農林水産部長(鈴木満広君) 今回の漁業法等の改正の目的が水産資源の管理、それから水産業の
成長産業化と漁業者の所得向上が目的ということで、これがこのように進んでいき、将来的に資源が安定的にとれ、また漁業者の所得向上にも結びつくものという形で、我々としても今後この改革が実行されていくというところには期待をしているところであります。 一方で、民間企業が入った場合ということに対する不安という声も聞こえております。ただ、民間企業が入る場合にあっても、やはり一番重要なのは地元の漁業者、それから漁協との合意の形成を図りながらやるというところが重要だというふうに思っておりますし、我々も今後その点について国や県等にも話をしていきたいというふうにも考えております。 また、漁協の合併につきましても岩手県漁連が主導する形で合併を進めてきて、岩手県内1漁協を将来的な目標としつつ、まず当面は岩手県内11の拠点漁協をつくるということで進んできた流れはございます。それが震災の影響で大幅に状況が変化をしたと、それで現在は漁協合併というところについては一旦置いて、震災からの早期復旧、復興というところに力を注いでいるということで岩手県漁連としても、ただし今後やはり経営が厳しい状況の中で漁協合併ということも推進しなければいけないというふうなお話も伺っております。 いずれにいたしましても、先ほど議員おっしゃられましたとおり、さまざまな事業を進めていく上でも、あるいは漁協の合併等、統合、経営安定のためのさまざまな施策を進める上でも、やはりその基本となるのは地元の漁業者、それから
漁業協同組合、この方々の考え方を尊重しながら進めていくと、そこが第一の基本というふうに我々も捉えておりますので、今後におきましてもそういった立場でさまざまな施策を推進してまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。
○議長(熊谷昭浩君) 関連質問ありませんか。 (「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(熊谷昭浩君) 以上で17番議員の一般質問を終わります。 ここで10分間休憩いたします。 午前10時52分 休 憩 午前11時02分 再 開
○議長(熊谷昭浩君) 休憩前に引き続き会議を再開いたします。 次に、14番、船野章君。 (14番 船野章君登壇) (拍 手)
◆14番(船野章君) 定例会一般質問、2番手であります自由民主・無所属の会の船野章でございます。まずもって、本日は傍聴者の方もたくさん見えられて、我々議会人と情報をともにしようとする市民の皆様の熱い視線に改めて感謝を申し上げるものでございます。今後におきましても、我々と情報を共有し、あるいは手に手を取り合いながら市政を厳しく見ていただければという思いを強くするものでございます。これから私が述べます案件につきましても、非常に関心の高い案件を取り上げたつもりでございますので、何とぞ我々と目線を同じくして、あるいは一緒に歩いていただくことを切望するものでございます。 それでは、冒頭におきまして、さきの市長選挙に勝利いたしました戸田市長に最大限の祝意を申し上げるものでございます。今回の戦いは、市長にとってまさに厳しいものであり、激戦を制されたもので、対立候補が掲げた政策も取り入れようとする姿勢は、市民がひとしくあなたの政治にかける深い思いを理解されるように切望するものでございます。 ただ、詳細に分析した場合に、あの数値はまことに僅差で、それだけ批判票も大いにあったことが如実にあらわれていることに大いに目を向けることが急務と言えるのではないかと思われると存じます。しかし、あなたは誠実な姿、今後の市政運営に必ずや真摯に取り組む決意をされているものと信じたいものであります。市民は三たび市長としてあなたをいただいたことは紛れもない事実であって、今後4年間を託されたものであろうと思っております。 私は、2年後の復興庁廃止を捉え、これからがまさに正念場で、時間は残り少ないこと、あるいは厳しい目で見るとともに、視点と感性を研ぎ澄まされたものに磨きをかけることこそが必定であると思っておりますが、いかがでございましょうか。 私は、いまだに先行きの見えない、そしてばかの一つ覚えとも言えるように、高速交通時代の幕あけがほど遠い気仙圏域における県央部等からのアクセスに係る諸問題について今回も取り上げたところであり、通告したところでございます。最初に、私は以前からこの場でも耳へタコが寄るほど主張してまいりましたけれども、その案件であります秋田道あるいは県央部、そして東北道との接続が気仙地域にとって命の源であり、これこそが地域経済、産業振興、人的交流、あるいは投資の目玉である観光振興の基軸こそが根幹であるとの認識を持って、議会人としての仕事を進めてきたと自負しております。 しかしながら、震災後8年目に差しかかろうとする今日に至るまで、その構想も実現に至っていないこと、それに岩手県の道路網に関する計画のどこを見てもこれらがないことを指摘せざるを得ない現状に悲哀さを感じるものであります。こんな状況下に置かれている当地域の現状を振り返るときに、まさに置いてけぼり感を覚えるのは、この小生のみではないと思います。これらの現状認識に立った場合において、市当局は県央部とのアクセスに関しては2市1町の合意事項として、より実現性のある課題、さらには国道107号線の約160億円にも及ぶ改良を目指しており、三者の共通認識としているところであります。私流に言わせていただくならば、果たして160億円にも及ぶ予算編成が必須条件でありながら、なぜ実現性が高いのか、甚だ疑問と言わざるを得ないのであります。その基礎となった根拠は何をもって認識を共通のものとされるのか、私には全く理解のできていないところでございます。 以上のような現状、手だて、試算や目算をどこに求めたのか、あるいはいかになし遂げていかれるものか、方法や実現性が存在しないに等しいのではなかろうかと思えてなりません。 そこで、質問に移ってまいりますが、①、2市1町が合意に至ったその合意事項等について、詳細に示されたいものであります。 また、国道の改良について岩手県に要望する機会における様子等に関してでありますが、②、この案件について要望した際における実現性をいかに分析しておられるのか、これについても詳細を伺うところでございます。 さらには、岩手県関係部局に対する要望時には、その場独特の肌で感ずる感覚があったと存じます。よって、③、市長の感触として任期中における具現化をどう捉えておられるものか、その感触と見解を伺うものでございます。 次に、肋骨道に関する大きな大きな問題であります。過日、県内紙上にこれまた大きな記事が掲載されておりました。それは何であったかと申すならば、「県北横断自動車道実現へ連携」とのでかいでかい見出しで、私は当然のように目が行き、その記事をつぶさに考察を加えながら読みふけったのであります。これらは要約してみれば、久慈市、八幡平市、岩手町、葛巻町、野田村、普代村の6市町村の首長や議長、それに商工団体の代表者等が一堂に会して、葛巻町など県北部の6市町村が野田村と八幡平市を結ぶ自動車専用道の実現を目指す北岩手・三陸横断道路整備促進期成同盟会の立ち上げというものでした。その詳細を見聞するに、県北部に横断自動車道を通し、時間の短縮を図り、人口交流の拡大や産業振興につなげる狙いだったそうで、背景にあるのは道路整備や産業集積が進む他地域に比し、県北が取り残されるという危機感であり、財源確保が大きな課題でもあって、年内には国、県に要望活動を始めるとのことでありました。この横断道は、八幡平市の東北道西根インターから野田村の三陸海岸を結ぶ総延長75キロにも及ぶ構想であって、時速80キロで走行すれば野田、八幡平間を約1時間程度の移動を可能にする計画のようであります。 なぜにこんな組織の構築に至ったのかについては、久慈市と盛岡市を結ぶ国道281号線は急カーブが多く、幅員が狭く、冬期間においては通行の難所が多く、沿線自治体は抜本改良を求めてきたが、改良が思うに任せない歴史がそこに存在していた経緯が事細かに記されていました。また、この計画自体は国道の改良とは別物で、新たな専用道の整備を求める活動を展開する趣旨でありました。さらには、県北と秋田方面を結ぶ狙い、地域の連携、そして他の地域に比べて県北部が取り残される危機感に加えて、産物、観光資源の活用、それに魅力ある農山村と都市部を結ぶ県北と県全体の発展を期すものと記されておりました。 このように県北部も私たちの大船渡や気仙と同様のアクセスの悪さがこんな果敢な活動に拍車をかけており、視点と感性の同感を覚えたところであります。人ごととは考えることができない出来事でありました。今述べた県北部の6市町村のこの早い動きに学びながら、2項目めの質問をいたしてまいりたいと存じます。 ①、市長はこの案件をどう捉え、今後の気仙を取り巻くアクセスのおくれ、これをいかにして未来志向に導いていかれるものか、その決意のほどを伺うものであります。恐らく県北6市町村の動きが県当局や国にその必要性が認められる、あるいは理解されるならば、調査費の計上も望まれるに違いないと痛感するものであります。 しからば、当地域等の事情に鑑みれば、②、国や県は気仙広域圏における専用道のルートが確定しなければ調査費すら計上できないものと漏れ聞きますが、2市1町をどうまとめるのが筋論と考察し、どうリーダーシップを発揮され、これらの高い高いハードルをクリアすべきとお考えなのか、その見解を具体的かつ詳細に示されたいのであります。 いずれにいたしましても、私が申し上げましたものはまさに我が地域と非常に酷似し、今後の子ども・子育てや市政万般にわたる基本と考えるものであります。したがって、明快な答弁を求めるものであります。 以上、この場での質問を終わらせていただきます。御清聴まことにありがとうございました。 (拍 手)
○議長(熊谷昭浩君) 市長。 (市長 戸田公明君登壇)
◎市長(戸田公明君) それでは、ただいまの船野議員の御質問であります1、県央部とのアクセスに係る諸問題についてのうち、①、2市1町の合意事項について答弁申し上げます。 東北横断自動車道釜石秋田線に接続する交流促進型広域道路の整備を求める対県要望については、気仙地域2市1町の共同要望とするため、平成27年から協議を進めてきたところであります。当時はルートが不明確であり、大船渡市から遠野住田インターチェンジや滝観洞インターチェンジへ至るルートであれば余りメリットがないとして、陸前高田市や国道343号の整備を優先し、住田町は現在要望している国道整備を優先したところであり、共同での要望を断念した経緯があります。 その後、市として交流促進型広域道路の望ましいルートはどこか絞り込みが必要と判断し、滝観洞ルート、赤羽根ルート、宮守ルート等について走行時間や想定される事業規模等の比較検討に着手したところであります。平成28年度には物流等の円滑化と活性化を図る道路ネットワーク検討会を設置し、内陸との物流や交流のある企業、団体のヒアリング等を行い、望ましいルートについて検討した結果、国道107号について将来的には地域高規格道路の指定を目指しながら、当面は峠部など隘路区間となっている箇所の改良整備を求めていくことを確認したところであります。 その後、陸前高田市及び住田町に物流等の円滑化と活性化を図る道路ネットワーク検討会における検討結果及び対県要望の趣旨、要望内容等について説明したところであります。陸前高田市では国道343号の新笹ノ田トンネルの建設に力を入れておりますが、盛岡市方面へは国道107号が重要な路線であること、住田町では毎年岩手県に対し新白石トンネルの築造を含む国道107号の改良を要望していることから、2市1町の合意が図られ、共同での対県要望となったものであります。こうした状況のもと、気仙広域連合の対県要望においても気仙地域から東北横断自動車道釜石秋田線に接続するアクセス道の事業化について、平成28年度より新たに要望したものであります。 次に、②の岩手県への要望した際における実現性の分析についてでありますが、岩手県からの回答につきましては、国道107号は気仙地区と内陸部を結ぶ横軸の道路として、物流、医療、産業振興等にとって非常に重要な路線として認識している、急勾配、急カーブの緩和が課題であり、現在現道のカーブや勾配などの道路現況の調査を行っており、当該区間の中での整備の優先箇所などについて検討しているところである、今後どのような手法での整備が可能かということをさらに検討していきたいと考えているとのことであります。また、要望時にはヒアリングの実施など、道路整備の必要性など、わかりやすく整理しており、非常によく問題点が浮かび上がっているとの評価もいただいております。 岩手県におきましては、今年度地形図を作成し、概略ルートの線引きを行うなど費用対効果に必要な事業費の算出を行うための検討を予定しており、本年度内には整備優先箇所の抽出まで進める予定と伺っております。平成28年度から2市1町及び関係団体共同の対県要望を行い、平成29年度から岩手県では調査事業に着手し、平成30年度も継続して実施し、検討を重ねており、岩手県の調査事業は着実に進展していると考えております。 平成31年度県予算編成並びに施策に関する提言の回答においても、国道107号は復興実施計画において県の復興支援道路に位置づけ、重点的に整備を進めているところであり、今後の交通量の推移や公共事業予算の動向、さらには復興道路等の整備を踏まえた道路ネットワークの状況等も考慮しながら総合的に検討するとの回答がありました。このことから、継続して実施している要望活動の効果はあらわれているものと考えております。 次に、③の任期中における具現化についてでありますが、一般的な道路事業の流れといたしまして、初めに道路交通状況の把握等、調査検討の段階を踏まえ、概略設計、予備設計を行い、そして必要に応じて環境影響評価等を行い、事業評価を受け、適正であれば事業化されることとなります。その後、本格的に測量調査、詳細設計、用地測量、用地買収、工事へと進みますが、事業化までにはさまざまな検討や関係法令に基づく法手続等があり、相当の期間を要することとなります。現在は調査検討の段階であり、事業化を具体的に見通せる段階ではないことから、市としましては今後も調査検討段階での岩手県との意見交換や要望活動等の取り組みを強化しながら、早期の事業化を目指してまいりたいと考えております。 なお、その他の御質問につきましては、関係部長から御答弁申し上げますので、よろしくお願い申し上げます。
○議長(熊谷昭浩君) 都市整備部長。
◎都市整備部長(西山春仁君) 私からは、質問事項(2)の①、北岩手・北三陸横断道路整備促進期成同盟会設立への所感と今後の気仙地域のアクセスの向上について御答弁申し上げます。 県北横断道をめぐる県北6市町村の状況につきましては、時間、距離を短縮することで交流人口の拡大や産業振興につなげる狙いがあるものと思われ、広大な面積を有する岩手県において各地域がバランスよく発展するために高速交通ネットワークが各地域から必要とされていることのあらわれだと捉えております。 一方、全国的な幹線道路ネットワークの整備状況は、平成29年の時点で昭和62年策定の第4次全国総合開発計画の際に決定された高規格幹線道路1万4,000キロメートルのうち、完成が1万1,400キロメートルで81%、平成6年と平成10年に指定された地域高規格道路6,950キロメートルの計画路線のうち、完成が2,500キロメートルで36%、高規格幹線道路と地域高規格道路を合わせた整備率は66%となっており、20年以上経て、なお整備途上にあります。 このような現状から新たに高規格道路を追加整備するためには、国の高規格道路整備計画の改定が必要であること、国の公共事業予算を取り巻く状況等を考慮すればかなり難しい課題であると思われます。さらには、新たに高規格道路の整備を強調し、要望を行った場合、要望を受ける側から見れば現国道の改良の優先度が低くなるのではないかとの懸念もあります。 このような状況のもとで、今回国土交通省が策定を予定している重要物流道路制度を契機とした新たな広域道路交通計画では、大型の海上コンテナ車の効率的な輸送や災害時の通行どめなどの課題に対応するため、全国の交通ネットワークを再編するものであり、物流の拠点と高規格幹線道路のアクセス強化などが予定されております。当市といたしましては、この新たな計画に気仙地域から内陸部へのアクセス道路を位置づけることが重要なポイントと考えております。重要な物流道路の指定につきましては、7月に実施いたしました対国要望に盛り込んで要望したところであり、11月に2市1町と関係団体共同で実施した岩手県への国道107号の改良整備要望においても盛り込んだところであります。今後も引き続き国や岩手県からの重要物流道路や広域道路交通計画等の情報収集に努めるとともに、今後の要望活動を強化するなど、横断軸となる幹線道路の整備に積極的に対応してまいりたいと考えております。 次に、②の2市1町の連携についてでありますが、気仙地域が抱える少子高齢化、人口の流出、復興需要の収束に伴う地域経済の縮小傾向、医療、介護関係者の不足、災害時における孤立化の懸念等のさまざまな課題は、道路整備だけで解決するものではありませんが、多くの部分で密接なつながりがあるものと考えております。内陸部と沿岸部の格差解消につながる幹線道路のネットワークの強化につきましては、震災復興後における産業振興や交流人口の拡大などを図る上で重要な課題であり、その実現に向けて2市1町の連携した取り組みが重要であると認識しております。気仙地域から内陸部のアクセス道路としては国道107号、343号、397号がありますが、それぞれの路線が重要な役割を果たしており、この複数のアクセス道路を持つことが気仙地域の強みでもあります。 国道343号、397号につきましては、毎年沿線の自治体で構成する整備促進期成同盟会の中で連携して要望活動を行っているところであり、国道107号についても平成28年度から2市1町及び関係団体共同で対県要望を行っております。また、気仙広域連合の対県要望においてもそれぞれの路線の改良整備を要望しているところであり、内陸部へ向かうアクセス道路の整備の実現に向け、これらの取り組みを一層強めていくことが必要であると考えております。 同時に、三陸沿岸道路の完成が間近なもとで、仙台都市圏と2時間以内で結ばれるという県内沿岸他地域に比べて有利な気仙地域の地理的条件を生かしていくことが重要であると考えております。その有利な条件を生かした
まちづくりに2市1町が連携を深めていくとともに、その先頭となって取り組んでまいりたいと考えております。 私からは以上でございます。
○議長(熊谷昭浩君) 再質問ありませんか。14番、船野章君。
◆14番(船野章君) (続) まずもって、17番議員に対する答弁においても市長は100%答弁をするようにしていきたいというお話だったやに伺いましたが、私に対する答弁については率直に無味乾燥に近いのではなかろうかなという思いでなりません。といいますのも市長、私この場でも震災のときから、すぐ市長、布石打ったらいかがでしょうか、布石打ったらいかがでしょうかと口が酸っぱくなるほど申し上げてきたつもりでありますけれども、それが27年からというお話で、市長の感性はどうなっているのかなというのが今率直に感じたところでありました。 ただ、それを振り返ってもしようがありませんので、そのことについてはぐじぐじ申し上げるつもりはないのでありますけれども、ただ時間的なもの、15分足らずしか短縮にならないとか、そういう問題では私はなかろうなと。例えば市長、どうお考えなのでしょうか。我々の住むこのまちは、総体的に言えば、費用対効果考えたら置いてけぼり食らうに決まっていますという捉え方を私はしてはいけないのでしょうけれども、そんな思いがいたしますけれども、市長はこれまで27年まで布石を打っておられなかったというこの事実をみずから認めた。それだったらば、私たちがこの場において市長、こうやったらいかがでしょうか、ああやったらいかがでしょうかということを私に限らず申し上げておるわけでありますけれども、4年もたってからというような思いがいたします。だから、物事は布石から始まるのですよ、市長というのを共通認識として持ってきたつもりでありますが、具体的に滝観洞ルート、あるいは赤羽根ルート、あるいは荷沢ルートという抜本改良を考えたときに、先日もたしかちらっと市長にもお話をいたしました。荷沢については集水溝といって、多分市長が御専門でしょうから、山が動いている、それはなぜ山が動くかというのは、水で山が流れるようなところで、山が動いている。そういうところを私は通してくださいというふうな無謀なことを言うつもりは毛頭ありません。だから、市長が言われたように概略設計だとか詳細設計だとか、予算との整合とでもいうか、そういうものは必要でありましょう。 というときに、例えば陸前高田は別な国道、住田はこうという、そういうものであってはいけないのだろうなという思いがめらめらと燃えてまいります。知らないうちに目を落とすとでもいうか、目標が明確でないので、ばらばらにやっているというふうにも、厳しい目で見ればそういう評価もあるいは受けるのかなというふうに思いながら先ほど聞かせていただきましたが、2市1町の合意に至ったことは、それはそれとして執行者同士が合意に至ったのでしょうから、そのことは厳然たる事実として残っていくわけでありますけれども、なぜにそういうふうになったのか。その辺が私には到底理解できない、そんな思いがいたすわけであります。といいますのも、布石の問題、あるいは160億にも及ぶ大金の問題、あるいは危険箇所等々含めて、果たして市民にいかにサービスしていかれるかということをお三方は真剣に考えていらっしゃるのかな、そんなことも揚げ足を取るようでありますけれども、そういう意味ではなくて、そんなふうに考えられる私のような者、あるいは市民ももしかしたらいらっしゃるかなと、そんな思いがいたすわけでありますが、合意事項についてはいいとしても、しからばそのことを実現に向けてということも私載せているわけでありますけれども、そこら辺をどう見通されて、そのように合意に至ったものか、再度伺いたいと思います。
○議長(熊谷昭浩君) 都市整備部長。
◎都市整備部長(西山春仁君) それでは、実現までを見通した合意に至ったことについて御答弁申し上げます。 東北横断自動車道釜石秋田線に気仙地域から結ぶ交流促進型広域道路については、震災前から要望をしておった経過があります。大船渡市の対県要望として要望しておった経過があります。これは、県の広域道路整備計画の中で大船渡等の連絡道路というふうに位置づけられた路線であります。それは繰り返し対県要望を震災前から行ってきました。 しかし、さまざま岩手県の方々と懇談する中で、この道路の実現性について本当のところどうなのか、いろいろ意見交換をした経過があります。そうすると、現下の情勢の中ではまるきり新規の道路というのは、これは困難ですよというふうなことを再三話されておりました。新たな道路の計画に位置づけることは困難だと。当時の平成6年に出されていたこの交流促進型広域道路は、マスタープランということで構想的な道路でありました。その時代と現在の情勢を見れば、やっぱり公共事業をめぐる状況とか変わっております。そういう中で新規に遠野方向と大きく結ぶ道路というのはなかなか実現が困難だと。では、実現の可能性はどうかということで、さまざまな方向性を探ってきて、ルートとしては滝観洞ルート、あるいは赤羽根ルート、それから宮守ルートということでさまざまなルートを検討する中で、現道の宮守ルートを生かした改良の方向が全体的な事業費やそういうことを総合的に勘案しても、より実現性が高いのではないかと、それは岩手県の方々とも、実現されるということではなくても、可能性としては高いだろうということで意見交換をしながら検討してまいりました。その結果について陸前高田市、住田町さんとも話をさせていただいて、このルートについて合意に至ったという経過でございます。 以上でございます。
○議長(熊谷昭浩君) 市長。
◎市長(戸田公明君) 一言補足させていただきたいと思います。 私も8年前に市長に就任して、自分の市政目標をやろうと、2カ月後、3カ月後には思っておったやさきに大震災でございました。以後、大震災からの復旧、復興に大きくかじを切ったところであります。平成23年度、24年度、25年度、26年度と一生懸命復旧、復興に努めてまいったところであります。 そういった中で、何年かの市議会の一般質問、ちょっと今はっきりと思い出せはしないのですが、たしか大震災からの3年後ぐらいだったかと思います。船野議員から遠野との三角道路ってあるのだよというような一般質問が出されました。それまで私は知りませんでした。そういう計画があったのかということすら、私は知りませんでした。何しろ初めて市長になった、そういう立場で、そしてすぐに大震災で、あの状態でしたからわかりませんでした。ということで、三角道路のことを議員から私は学んだわけであります。その後、庁内をいろいろ協議していきますと、どこに結びつけたらいいのかも定まっていないということでありました。それだったら今のインターチェンジがある滝観洞ルート、それから赤羽根トンネルを抜けた遠野インターチェンジ、それから今の宮守インターチェンジ、この3つのルートに結ぶ道路、これが地形上、今までこの道路で来ているわけですから、この道路を改良するということで検討したらどうかということで検討指示を出しました。宮守インターチェンジに到着する滝観洞ルート、同じく赤羽根ルートで真っすぐ行ったルート、これの時間検討、そしてお金、これあくまでもざっくりした概略の検討でありますけれども、その検討をしたのです。その結果、行政側としては107号がベストの案ではなかろうかなという内案を、内々の案を得たわけであります。それを市内の関係者の皆様にもお話をして、同意をいただいたという経緯がございます。ということで、現在の107号の改良を岩手県に要望させていただいている、これは議員さんからいただいたあの知恵が発端になりました。そういう意味で、私は本当に感謝申し上げているところでございます。 以上、補足申し上げまして答弁させていただきます。
○議長(熊谷昭浩君) 14番、船野章君。
◆14番(船野章君) (続) 市長から今そんなお話を伺って、議員冥利に尽きるなと、そんな思いがいたしましたが、しかしながら中身はそれほど進んでおらないという現状が横たわっておるわけであります。返す返すも今道路行政に関しては市長よくよく御存じのとおり、私どものまちからどこかに出かけるということであれば、必ず峠越えという大きな障害がございます、つまり難所。そういう中で、例えば市長も新白石トンネルのお話もされました。あるいは2番の②の問題についてもルート選定を抽出、危険箇所を抽出したりというふうなお話も、総合的に検討するというお話のようでございますが、ここに時間取ってしまいますと余り時間が残ってまいりませんので、この辺にいたしまして、1の③についてでありますけれども、相当の時間を要す、早期の事業化を目指すということであるようですが、より実現性を図るために国道107号線の改良を目指すことにいたしましたというお話であったと記憶をいたしておりますけれども、ここら辺をより実現性のあるということで選定されたわけであったやに記憶をいたしますが、そうするとなかなか思うに任せないということが見え隠れしてくるわけでありますけれども、そこら辺の見通しもつきそうでつかないということもあろうかと思いますが、それを大きな県の計画に登載していただくような努力をいま一度行っていただきたい。 同時に、もし必要とならば議会とともに両輪となって、まさに気持ちはむしろ旗を持って県庁に押しかけるような強い思いを持って臨んでいかなければいけないとも感じるわけでありますが、あるいは加えて市民にもお願いしていくということもあろうかと思いますけれども、市長、その点についていかに市民の力をおかりするつもりか伺いたいと思います。
○議長(熊谷昭浩君) 都市整備部長。
◎都市整備部長(西山春仁君) 実現性を高めるための要望については、これまでも私どもいろいろ検討を重ねてまいりまして、整備の要望に当たっては要望項目だけではなくて、その中身の必要性を明らかにするために、例えば大船渡病院から内陸への救急患者の搬送件数でありますとか、コンテナの貨物量でありますとか、そういう実数値をつけて資料として添付して、これまで出しております。今回の要望でも県のほうからは必要性が、問題点がよく浮かび上がっているというふうな評価もいただいておるところでございます。昨年の要望時には45フィート海上コンテナ運搬トレーラーの走行実験の結果を映像にまとめて、30分間の要望でしたが、その中で県土整備部長にその映像も見せまして、問題の箇所を明らかにしてきたと、そういう工夫はさらにしていきまして、あるいは多くの皆さんの力もかりまして、さらに要望活動を強化して、実現性を高めてまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。
○議長(熊谷昭浩君) 市長。
◎市長(戸田公明君) 一言補足させていただきますけれども、毎年11月中に2市1町、そして市内の関係諸団体の皆様と県に対して要望させていただいております。できれば次回から市議会の方々にもそれに加わっていただくと、市議会もそれに同意していただきまして、市議会の方々も加わっていただければ本当に私は幸いだと思います。力がもっともっと大きくなると思います。 またさらにもう一つ加えさせていただきますと、岩手県市長会は毎年岩手県に対して市長会としての提言を述べております。ことし11月だったかと思いますけれども、市長会としての提言を知事に提出いたしました。さまざまな提言事項がございますけれども、その中で道路についての提言では五、六項目あったと記憶しておりますが、107号の改良整備は1番目に位置づけられております。ということで、県市長会としても三陸沿岸道路が完成に近づいている、それから釜石秋田道路も完成に近づいている、それから宮古盛岡道路も着工が進んできているという中で、県内各自治体の声をやっぱり聞いて、そういったところに生かしているということでございまして、県市長会としてもそういう形で動いております。ぜひ市議会の皆様にも何とかこれに御賛同いただきまして、大船渡市の力を大きくして、岩手県に当たっていただきたいものと私のほうからも切にお願い申し上げます。 以上でございます。
○議長(熊谷昭浩君) 14番、船野章君。
◆14番(船野章君) (続) 市長から今までなかったようなお話もございましたので、継続を訴えた市長の勝利であったかなと、そんな思いがいたしますけれども、そこがやっぱり市長、一番大事なのだろうと思います。そういうふうに認識していらっしゃるし、折に触れて私たちも市長、そこはこうではないのではないのと、こういうふうにすべきではないですかというふうなお話を詰めながら、より大船渡市にとっていい方向を選んでまいりたいなという思いをさらに強くしたところでございますが、(2)番目の西山部長のお話を聞いていると、どうも後ろ向きだなという思いがいたすわけでありますが、時間も余りありませんので、この6市町村がまとまるということ自体が大きいわけですよね。例えば遠野市にあるいは応援を求めるとか、そういったような方法が考えられないものかなという、命の道路の立丸峠の話も物語として今も残っているのですけれども、簡潔でいいです、その辺のそんな大きなうねりをつくるおつもりがあるのかないのか、そこだけ伺いたいと思います。
○議長(熊谷昭浩君) 都市整備部長、簡潔にお願いいたします。
◎都市整備部長(西山春仁君) 道路の起点、それから中間、終点部、それぞれ皆さん利用者がいるわけであります。今回要望している107号の関係で言えば、到達点、宮守インターチェンジということで遠野方面になるわけでありますが、そういう点で気仙以外でも他自治体との連携は大事なことかというふうに思われますので、その点については検討させていただきたいというふうに考えております。 以上でございます。
○議長(熊谷昭浩君) 関連質問ありませんか。 (「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(熊谷昭浩君) 以上で14番議員の一般質問を終わります。 ここで昼食のため休憩いたします。 午前11時53分 休 憩 午後 1時00分 再 開
○議長(熊谷昭浩君) 休憩前に引き続き会議を再開いたします。 次に、2番、森亨君。 (2番 森亨君登壇) (拍 手)
◆2番(森亨君) それでは、お昼休憩も終わり、午後1番を担当する自由民主・無所属の会の森亨です。12月第4回定例会に当たり、通告に従って一般質問をさせていただきます。 市長も再選を果たし、新たな任期を迎え、復興の総仕上げを掲げ、一層の御尽力をいただき、さらなる復興へと加速化するよう切にお願いするものであります。 さて、私の今回の質問は大きく1点、市長の再選に当たり再確認、再認識の意味でも、人口減少と交流人口の拡大について伺うものであります。全国的にも当市においても皆さん御承知のとおり、少子高齢化に伴い人口減少が進んでおります。また、若者などの減少に伴い働き手や
担い手不足、地域の活力の低下も心配されるところであります。特に当市では若者の就職や進学などで流出が続いております。人口減少対策は喫緊かつ最重要な課題であると考えます。 そして、市総合戦略の策定に当たる基本的4つの視点からも、1、若年層の人口流出の抑制と歯どめについて、2、若年層、壮年層を中心とした人口流入の促進について、3、若い世代の就労、結婚、子育てなどの生活環境の整備について、4、健康長寿の推進と市外からの移住の促進について取り上げられ、まさしく若者に焦点を絞っております。市長も人口減少にある一定の歯どめをかけるためには、3代、約60年の期間が必要であると常々話しております。このことからも当市でも最重要課題であると考え、当局の取り組み、また若者に対する支援策などをお聞きし、今後の当市の次世代に対する将来像、生活
環境づくりについて具体的に伺いたいと思います。 質問事項、人口減少と交流人口の拡大について。(1)、少子高齢化による人口減少が続く社会において、生産年齢人口の落ち込みが当市にどのような影響を及ぼすのか、現状と課題について伺いたいと思います。 続きまして(2)、若者の人口比率が減少する当市において、若い人たちの労働人口の増大が急務であると考えます。若年層や企業への支援対策を伺いたいと思います。 (3)、学生にとって来春に向けた進学、就職活動としての準備期間であるが、県内外へ希望する学生や家庭に対しての支援策等を伺いたいと思います。 (4)、市外からの学生や若者のIターン、Uターンなどが定住、移住者へどのように結びついているのか伺いたいと思います。 (5)、空き家バンクの現状と課題、今後の移住者への新たな取り組みをお伺いしたいと思います。 最後に(6)、冬期の交流人口を増加するため、文化、スポーツ、観光イベントなど、新たな企画、取り組みを伺いたいと思います。 以上、壇上からの質問を終わらせていただき、再質問は再質問席にて行いたいと思います。御清聴ありがとうございました。 (拍 手)
○議長(熊谷昭浩君) 市長。 (市長 戸田公明君登壇)
◎市長(戸田公明君) それでは、ただいまの森議員の御質問であります1、人口減少と交流人口の拡大についてのうち、(1)、生産年齢人口の減少が及ぼす影響について答弁申し上げます。 当市の平成30年11月末現在の住民基本台帳人口は3万6,677人、うち15歳以上64歳未満の生産年齢人口は1万9,667人で、53.6%となっております。また、国勢調査による生産年齢人口の推移を見ますと、平成17年が2万5,553人、平成22年は2万3,259人、直近の平成27年は2万921人であり、平成17年から平成27年までの10年間で約5,000人の減少となっております。 一方、大船渡市人口ビジョンによる将来人口推計によりますと、多様な施策展開により
合計特殊出生率を2.1に向上させ、かつ人口の社会増減を均衡させる場合においても、生産年齢人口は2030年には1万5,972人、2040年は1万3,406人と、さらに7,000人余り減少すると見込んでいるところであります。こうした生産年齢人口の減少につきましては、高校卒業時に進学や就職で約9割の生徒が市外に離れること、20歳から24歳の年齢階級の転出超過が長期間にわたって蓄積すること、さらに人口そのものの減少と高齢化などが大きな要因になると考えられます。 このような中、生産年齢人口の減少による影響としまして、地域産業の担い手や労働者の不足と、これに伴う生産量の低下が懸念されるところであります。人材不足はあらゆる業種で起こり得ますが、現状の有効求人倍率が約2倍から3倍と高い製造工程職や販売職が従事する製造業や小売業においては一層厳しさを増すほか、高齢者の増加に伴う福祉、介護事業に対応する人材の確保などもより困難になると考えられます。 さらに、労働者の減少は消費支出の減少、ひいては商店街等の空洞化の進行や買い物弱者の増加に波及するほか、生産年齢人口に属する年代は結婚や子育て世代と重なることから、この年代の減少が生まれる子供の数、出生数の減少と人口の減少傾向の長期化にもつながりかねません。 こうしたことを踏まえまして、市としましては若年層の人口流出の抑制、歯どめ、若年層、壮年層を中心とした人口流入の促進、若い世代の就労、結婚、子育てなどの生活環境の整備などに対応する具体的な施策として、大船渡市まち・ひと・しごと創生総合戦略における各種プロジェクトを積極的に展開しているところであります。 なお、その他の御質問につきましては、教育長等から答弁申し上げますので、よろしくお願い申し上げます。
○議長(熊谷昭浩君) 統括監。
◎統括監(佐藤良君) 私からは、質問事項1の(2)、若年層や企業への支援対策について御答弁申し上げます。 地域の担い手となる若年層の減少は、産業活動の停滞など地域の経済等における影響が懸念されることから、今後持続可能な
地域づくりを推進する上で働く場の確保や働きたい場の創出を図ることが大変重要であると認識しております。このことから、市ではキャリア事始め事業により市内全中学生に職場体験等のキャリア教育を促すとともに、地元企業への理解を深める仕組みづくりを行い、地元就職や将来的なUターン意識の醸成に向けて取り組んでおります。 また、新規高卒者の管内就職を促進するため、気仙地区雇用開発協会等と連携し、高校生を対象とした事業所見学会や合同会社説明会、事業主と職業指導担当教師との情報交換会等を行うとともに、就職後においては職場訪問やフォローアップセミナーなどにより定着化の支援に取り組んでおります。 さらに、大学生など若年層に対しましては、いわて就職面接会や岩手県UIターンフェアなど、首都圏や盛岡周辺で行われるイベントに参加し、管内企業等に関する情報を積極的に周知するなど、UIターン就職等の促進に取り組んでおります。 これら取り組みとあわせ、地域で働く意思、意欲を持つ若者の地元就職及び定着化を促進するとともに、地域の活性化を図るため、市内の事業所に就職した新規学卒者等に対し、大船渡地域商品券を交付する就職奨励金交付制度を実施しており、11月末時点で66人に対し奨励金の交付を決定しております。 高校生とその保護者に対するアンケート調査では、地元を離れる学生のうち半数以上が地元に戻ってきたいと回答しており、若年層の労働人口をふやしていくためには高等教育機関で習得した知識、資格を生かせる職場や高い所得が望める職場をふやしていくことが重要であると考えております。そのためには、当市の特性を最大限に生かした魅力ある産業づくりを進めていかなければならないものと認識しており、特に当市の基幹産業であります漁業、水産加工業につきましては国や関係機関と連携し、水産資源管理による水揚げ高向上や先端設備導入による生産性向上を図るとともに、地域資源を高く売る仕組みづくりなど、
成長産業化に挑戦するさまざまな取り組みを促進してまいりたいと考えております。 これら取り組みを初め、地場産業の振興による市民所得向上、キャリア教育による地元企業への理解促進、ワーク・ライフ・バランスの推進など、大船渡市まち・ひと・しごと創生総合戦略に掲げる各種施策を積極的に推進し、地域の担い手となる若年層の地元就職と定着につながるよう、市民を初め産業界、関係機関とともに共同で取り組んでまいりたいと考えております。 私からは以上であります。
○議長(熊谷昭浩君) 教育長。
◎教育長(小松伸也君) 私からは、質問事項1の(3)、県内外への進学、就職希望者への支援策について御答弁いたします。 当市では、就職で当市を離れる生徒の皆さんには特段支援を行ってはおりませんが、進学希望者には保護者の経済的負担の軽減に資することを目的に、教育委員会事務局生涯学習課で公益財団法人大船渡市育英奨学会の事務局として奨学金の交付を行っております。具体的には経済的な事情から奨学金の貸与申請のあった進学希望者に対し、卒業後1年据え置き、10年間での返済期間を条件に、高校進学の場合で月額1万円、短期大学や専門学校、四年制大学等への進学では月額3万円を貸与しております。これらの内容と諸手続などについて、当市では当法人のホームページや市の広報への掲載、市内中学校及び気仙管内の高校へ募集要項の送付等により周知を図りながら、広く奨学生を募集しているところであります。 また、当法人以外にも奨学金貸与を行っている大船渡市社会福祉協議会や日本学生支援機構など他団体の貸与制度に関する情報提供に努めるとともに、ことしから本格的に運用開始となった日本学生支援機構が運営する国の給付型奨学金制度の活用についても市の広報等を通じて周知しているところであります。 私からは以上であります。
○議長(熊谷昭浩君) 企画政策部長。
◎企画政策部長(木川田大典君) 私からは1の(4)、UIターンと移住、定住の結びつきについて答弁いたします。 当市への移住、定住に関する動向につきましては、その実数を把握することは困難でありますが、転入、転出届での来庁者を対象とした任意のアンケートなどによりますと、平成28年度から平成29年度にかけては30人を超えており、実態としましてはそれを上回る方々が当市に移住、定住していると考えております。 UIターンをふやす、促すための取り組みとしましては、企業誘致や地元企業の施設整備などを支援することにより、働く場の確保を図るとともに、生産性の向上や所得向上の観点を強く意識した取り組みの推進や、新たに起業、創業したい方への支援などを推進しております。移住、定住につきましては、UIターン者の市内事業所への就職を推進するため、新規学卒者等就職奨励金交付制度を設けているほか、当市での仕事や暮らしを体験し、将来的な移住につなげる取り組みとして長期間の実践型インターンシップを推奨しているところであります。 また、移住、定住におきまして仕事以外で居住地の選択要素となり得る結婚から妊娠、出産、子育てに至る切れ目のない各般の支援や住まいの確保に向けた空き家バンクの設置など、当市での生活に資する取り組みも多様に実施しております。さらに、こうした直接的に移住、定住に資する施策に加え、当市の魅力を資源として当市とのかかわりをつくり出し、そのかかわりをもととして移住につなげるため、東京都内の大船渡ふるさと交流センターを拠点とした交流事業やUIターン相談のほか、当市の地場産業の体験と市民との交流をメーンとしたローカルツアーを実施しているところであります。 このように各種のUIターンと移住、定住に係る取り組みを展開しておりますが、UIターンに関する取り組みは移住、定住への進展に寄与し、移住、定住に関する取り組みにつきましてもUIターンの動機づけになるなど、相互に影響し合い、結びついているのが実情であります。このことから、UIターンと移住、定住の緊密な連携を強く意識し、子育て世代に対する新たな支援策や住宅リフォーム助成制度の実施など、当市の魅力や特性の創出につながる施策を取り入れながら、関連する取り組みに積極的に対応してまいりたいと考えております。 次に、(5)、空き家バンクの現状と課題、新たな取り組みについて答弁申し上げます。当市の空き家バンクにつきましては、市内の空き家情報を収集、集約し、その情報を市内外に広く提供することにより、空き家の活用の促進と良好な生活環境の保全並びに当市への移住及び定住の促進を図ることを目的として、平成30年3月に設置いたしました。 空き家バンクの利用状況につきましては、いずれも平成30年11月末日現在で、空き家の登録件数が4件、空き家の利用希望者の登録人数が6人であるものの、空き家バンクを利用した売買または賃貸借契約案件は発生していないところであります。こうした契約に至らない原因としましては、登録空き家件数が少なく、さらには利用希望者のニーズに合致していないことが考えられます。市内の不動産事業関係者から伺ったところによりますと、比較的速やかに居住の用に供する空き家そのものが少ないとのことでありますが、こうした状況にありながらも空き家バンクを活性化し、所期の目的を達成するためには、空き家関連情報を掘り起こし、かつ周知することが肝要であります。このことから、空き家情報の収集と精査、具体的には空き家実態の再調査を実施すべく対応を推進するとともに、情報発信機能を強化するため、国が主導してシステムを構築した全国版空き家バンクとの連携を実施してまいります。 また、こうしたことのほか、移住者をも対象にした新たな取り組みとしましては、空き家をリフォームして活用する際の一助となるよう検討を深めている住宅リフォーム助成制度や、金融機関によるリフォームに係る貸し付け優遇制度との連携、活用を模索してまいりたいと考えております。 私からは以上でございます。
○議長(熊谷昭浩君) 観光推進室長。
◎観光推進室長(鈴木弘君) 私からは、質問事項1の(6)、冬期の交流人口をふやすための新たな企画、取り組みについて答弁いたします。 当市における平成29年の観光入り込み客数は約70万7,000人、月平均約5万9,000人であるのに対し、1月、2月、12月の3カ月間の月平均は約4万人で、冬期の誘客が課題となっております。当市での冬期のイベントは、世界の椿館・碁石において開催される三陸・大船渡つばきまつりを初め、大船渡魚市場買受人組合の主催により大船渡市魚市場において開催されるおおふなと産直海鮮まつり、碁石海岸インフォメーションセンターで行われているクリスマスクラフトづくりや自然観察会などがあります。 最近の新たな取り組みといたしましては、サンマ漁で使う集魚灯や漁業用の浮き球を再利用した明かりを市内の7会場でともす漁火イルミネーションが市民団体の主催により本年3月に初めて催され、第2回目が12月16日から来年1月6日まで行われております。この企画と連動して、大船渡市防災観光交流センターにおきましても市中心部のにぎわい創出のため、同じ期間にイルミネーションの点灯や、センター屋上の椿のオブジェのライトアップが行われているところであります。また、さかなグルメのまち大船渡実行委員会の主催により、11月1日から来年1月31日までさんまグルメフェアが開催されており、市内の飲食24店舗がそれぞれ工夫を凝らしたサンマ料理を提供し、旬の時期だけではないおいしさを発信して、サンマのまち大船渡を市外に広くPRしているところであります。 このように当市の冬期のイベントは各団体による恒例の催しはもとより、市民有志等による新たな取り組みも生まれてきているところであり、市といたしましてはSNSの活用により誘客に向けて国内外に広く情報発信してまいりたいと考えております。 さらに、当市は比較的温暖で、降雪もほとんどないことから、年間を通じて野外でスポーツを楽しめる環境にあり、冬場に開催される当市の一大スポーツイベントである新春四大マラソン大会を初め、人工芝化した赤崎グラウンドにおいては市内外からの練習試合等が活発に行われている状況にあるところです。こうした地域特性を生かしたスポーツの振興は当市への来訪者をふやし、交流人口の拡大につながることから、スポーツイベントの開催やスポーツ合宿の誘致等を通じて市外から人を呼び込むことにあわせ、豊かな地域資源を活用した体験プログラムの構築など、一般財団法人大船渡市体育協会を初めとする体育関連団体や一般社団法人大船渡市観光物産協会等の観光団体等と連携し、スポーツと観光が融合したスポーツツーリズムの推進など、交流人口の拡大に向けた取り組みを鋭意進めてまいりたいと考えております。 私からは以上であります。
○議長(熊谷昭浩君) 再質問ありませんか。2番、森亨君。
◆2番(森亨君) (続) 再質問をさせていただきます。 まず、順番に行きたいと思います。(1)の少子化による人口減少が続く中で生産人口のほうも減少していくということで、市のほうでもいずれ2030年度にはもう1万5,000人台ということで、やはり私も常々そういうふうに、地元もそうなのですけれども、小学校がなくなって合併、統合、あるいは少子化ということで子供たちがいなくなっていく中で、そういった子供たちというのは地域の人から見ても大事な地元の財産ということで、地元の宝、大船渡市の宝、若い人、それをいかに磨きをかけていかなければいけないのか、常々私はそういうことを思いながらいるのですけれども、他方面で県内外あるいは関東のほうで自分なりに希望、あるいは自分の将来を見ながら自分で磨きをかけ、それをまた地元に帰ってきて、いかにそれをまたさらに磨いた上での経験を地元で私たち世代が後押しをしながら、今後の大船渡市のことを思いながらやっていかなければいけないのかなと思う部分で、今まさに生産人口は減少しております。 ただ、私どもの地域においても高齢者の方々が一生懸命、先輩の先人の思いを受け継ぎながら、伝統を引き継ぎながら若い人たちにそういったことを教えていきたい、学ばせたい、そういった思いで漁業もそうですけれども、定年がない漁業、あるいは公民館ボランティアの活動を高齢者の人たちが一生懸命頑張っている中で、労働人口のほうは私はふえているのではないかなと思っております。 今の時期だからこそ、そういった人たちがまだ一生懸命元気なうちに、若い人たちをどう呼び込んで、その人たちから知恵、あるいはいろいろなことを学ばせる意味でも、9割の方が県内外に高校を卒業していなくなっているということで、それをどう呼び込んでいくのかがやはり最大の課題、それを最重要視していかなければいけないのではないかと私は思っております。 そういった人たちを呼び込む、また帰ってきてもらう意味でも、そしてまた企業を支える人材としても、こういう人たちをどのような形でこの大船渡に、ふるさとに帰ってきてもらえるか、もうちょっと突っ込んだお話が聞きたいなと思いますので、その辺を具体的にお願いできないものかなと思います。
○議長(熊谷昭浩君) 商工課長。
◎商工課長(小松哲君) それでは、キャリア教育の関係ですけれども、キャリアチャレンジデーとして中学2年生、289名に対しまして授業を実施しております。そういう若い世代に市内の企業を十分知ってもらうと、そういう取り組みがまず1つ、若い世代に必要だということでございます。 あとは、職場体験でございますけれども、3つの高校と市内の25企業、団体とのマッチングを行っておるところでございます。市内にどういう企業がどういう仕事を持ってやっているのかとか、そういうところをしっかり見きわめて、就職を考えている学生との希望に合うような形で選択をできるような形で、企業の皆さんに直接話し合っていただいております。 あとは、先ほど言ったとおり高校生への意識調査は隔年で実施しているところでございます。 あとは、就職してから6カ月後になりますけれども、やはりその時点でフォローアップというか、仕事に対して、初めての職場から6カ月たったところで多少悩みとかありますので、そういうところでフォローアップセミナーとかをやっているところでございます。そのときには市内でやりまして、管内16社45名というようなことでやっております。 そのほか、UIターンの場所に市としても出向きまして、市内の企業をPRしておりますし、最後に就業奨励金ということがございます。こちらのほうも先ほど言ったとおり11月で66人と、1人6万円の商品券をお渡ししているので、大体400万弱ということでございます。高校生卒業後には大きな金額だと思われます。そういう取り組みもしながら地元に残ってもらう、帰ってきてもらうというような取り組みもこれからも続けてまいりたいと考えております。 以上です。
○議長(熊谷昭浩君) 企画調整課長。
◎企画調整課長(新沼徹君) 私からも、今商工課長からは主に仕事をメーンにして、仕事が移住、定住あるいはUターン、Iターンを促進する上ではキーとなるものですので、仕事づくり、仕事関係を核としながらも、大船渡市が有しているその他の子育て、あるいは住居、住まいに関する情報、そういったもの、観光情報等も含めて広く発信をするということが重要と認識してございます。 大船渡市の子育て支援策、移住されてきた方々からお話を伺いますと、決して他の自治体に比して劣ってはいないと、むしろすぐれているくらいだというふうな声も聞いたりいたします。そういったことを糧としながら、広く情報を積極的に発信することが肝要と思ってございます。 それと、あとは高等教育機関がないという実情がございますので、一定程度若い方々が一旦市外に出ることはある程度やむを得ないのかなと認識はしてございますが、そういった出ていった先でも大船渡市の情報に触れる機会をふやすことが大切かと認識してございます。特に首都圏におきましては重要かと考えてございまして、そういった認識のもとに首都圏に大船渡ふるさと交流センターなるものを設置をいたしまして、人と情報、そういったものの交流拠点を首都圏において形成したいと考えてございます。そういった仕事づくりの取り組みを核として、各般の施策を広く確実に実施してまいりたいと考えてございます。
○議長(熊谷昭浩君) 2番、森亨君。
◆2番(森亨君) (続) 広く高校生あるいは中学生等に説明会、あるいはそういった行事等を踏まえながら地元のよさを忌憚なく教えていただき、一度はやむを得ないかもしれませんけれども、そういった人たちがまた戻ってこれるような
まちづくりというのはやはり必要かなと思っておりますので、もうちょっと踏み込んだ形、一応進んではいると私も思っております。ただ、中学生あるいは小学生で、私の地域でも小学校はなくなりましたけれども、海づくり少年団、あるいは末崎のほうでもワカメの体験授業とか、いろいろ基幹産業である水産業に対しての勉強あるいは学習、そういったことを学びながら、さて漁業あるいは水産のほうに携わっている人が何人いるのかなと考えたときに、もうちょっと支援、あるいはいろいろな課題等がもっとあるのではないかなと。そういった基幹産業、水産業のためにももうちょっと踏み込んだ形でどういったことをやっていかなければいけないのかというのはあると思うのです。実業高校もありながら、優秀な製造業者もありながら、地元でかなりの年商を培ってきた企業さんがあります。そういったところにもPR、あるいは説明会等をもうちょっと一生懸命かかっていただければなと思いますので、その辺を踏まえながら、今後とも引き続き若い人たちのことを見守ってほしいなと思います。 続きまして、奨学金制度の話も、奨励金ですかね。66人の方が対象になられたということで、66人の方、具体的にどういった職業について一生懸命働いているのか、ちょっとその辺も具体的なことをわかればお願いしたいと思います。
○議長(熊谷昭浩君) 商工課長。
◎商工課長(小松哲君) 具体的な職業ということでございますけれども、やはり東高校の卒業生が地元に残るというようなところが多いものでございますので、工業系の製造業とかそういうところに多くが就職しているところでございます。あとは、若干十数名UターンとIターンで来ている、市内に住所を移してきている方もおられますけれども、そちらの方は3次的なサービス業的な方が多い状況でございます。 以上でございます。
○議長(熊谷昭浩君) 2番、森亨君。
◆2番(森亨君) (続) とてもいい制度をつくっているなと思っております。確かに6万円というと、高校生であれば、そういった年代の方にはかなりのいいお金ではないかなと思っておりますので、継続的に見守り、またそういった都会から来ると、ふるさとに戻ってきて時間的にも気分的にもゆっくりした、都会とは違う暇というのか、そういうもてあそばれる時間がありますので、また都会のほうに戻っていきたいなという気持ちになる方が多いと思います。そういった部分でも手厚く今後の動向を支えながら見守っていく必要があると思いますので、今後ともぜひよろしくお願いしたいと思います。 続きまして、(3)、奨学金交付ということで、いろんな家庭がありまして、奨学金制度、高校で月1万円とか大学で月3万円、またいろいろな支援等もあると思います。奨学金制度というのは、家庭において今の時期から皆さんそういった生活面を考えながら子供を育てていかなければいけない、将来切り詰めていかなければいけないという家庭が多いと思いますので、そういった部分でも引き続きそういった制度をうまく、家庭のほうでも高校生の方、学生の方も利用していく上で丁寧な説明というのは必要だと思いますので、ぜひとも今後とも継続してよろしくお願いしたいと思います。 (4)に行きます。Iターン、Uターンですけれども、移住、転入者が30人ほどということで、まず働く場の確保というのが大前提だと思います。30人の中でどういった経緯で大船渡のこのまちに来られたのか、そしてまた今その30人の方々がどのような仕事についているのかというところをお聞きしたいと思います。
○議長(熊谷昭浩君) 企画調整課長。
◎企画調整課長(新沼徹君) 市で異動した方、転入された際に、届けを出す際にアンケート調査を、簡単なものを依頼した結果で、それで回答していただいた方の集計でございます。それで、届けを出す方は当然それよりもかなり多くいらっしゃいます。そして、アンケートにどれくらい答えていただいているかということでございますが、当然忙しい中を来られているわけでございまして、なかなか御協力をいただけていないというのが、これはどの自治体でも同様なのでございます。そして、移住者の実態を追跡調査するというのは、これはまた非常に難しいことでございまして、今お尋ねにあった件につきましては、移住されたアンケートを快く回答していただいた方、30人がその後どういった生活をされているかというのは、当然プライバシーのこともありますので、なかなかつかみ切れていないといいますか、全く追うことができていないというのが実情でございます。
○議長(熊谷昭浩君) 2番、森亨君。
◆2番(森亨君) (続) なかなか現状がわからないということで、引き続きそういった30人の方々からぜひともアンケートとかいろんな部分で、どういったことに対して支援策とか取り組まなければいけないのか、市のほうでもぜひとも踏み込んだ形で力を入れていって、ふやしていってほしいなと思いますので、ひとつよろしくお願いしたいと思います。 (5)、時間もなくなってきましたけれども、空き家バンクということで、これもまた4件の登録があり、6人の方ということで、これも具体的になかなか難しい、厳しい利用条件、借りる側、貸す側のほうであると思いますので、そういった内容的な部分、差し支えなければお聞きしたいと思いますが。
○議長(熊谷昭浩君) 企画調整課長。
◎企画調整課長(新沼徹君) 空き家バンクにつきましては、3月に設置したばかりでございます。これにつきましては、やはりこれも全国的な動向でございますけれども、決して空き家バンクがうまく動いているという自治体が多いわけではございません。そして、特に当市のような場合には復興という事情も抱えてございまして、住宅事情、あいている部屋、マンション、アパート等の部屋も含めましてなかなかあいていないという、空き家も少ないという状況が続いてございました。しかし、昨今アパート等は大分その状態が落ち着いてきたという話も不動産業者、関係の方々から伺ってございます。登録した空き家の内容等につきましては、これにつきましてはちょっとこの場ではお答えはできかねますし、ホームページ等で個々の住宅の情報につきましては、その所有者がオーケーした、承諾した範囲内で情報を掲載してございますので、それでごらんいただければと思います。 以上でございます。
○議長(熊谷昭浩君) 関連質問ありませんか。1番、金子正勝君。
◆1番(金子正勝君) (5)の空き家バンクについて関連質問させていただきます。空き家バンクの活用についてですが、何も移住者に対してだけのものではないとは思いますが、移住者の定住促進というか、定住を促す観点からはこの空き家バンクはとてもいい制度だと思うのですが、空き家バンクと移住者との関連性というか、結びつきというものが若干薄いのかなと。移住者がどのようにして空き家バンクの状態を知り得るのか。今ホームページと言いましたが、それ以外にどういった取り組みをしているのかということと、また先ほどの説明にもありましたが、課題というか、肝になるのがやっぱり登録数になってくると思います。今現状、復興から若干ふえてきたというふうにお話しされましたが、登録数をふやすための努力というか、取り組みというものをどういうふうにしているのかをお聞きしたいと思います。
○議長(熊谷昭浩君) 企画調整課長。
◎企画調整課長(新沼徹君) まず、1点目の空き家情報を広く周知を図るということにつきましては、答弁でも申し上げましたとおり、市のホームページは当然でございますけれども、全国版の空き家バンクが国でシステムを構築して、できたばかりのものがございます。それとのリンクをして、全国に広く情報を発信したいと考えてございます。 あとは、今後におきまして移住者、定住者等に向けてということにもなりますけれども、空き家を借りた場合、リフォームといいますか、直すという作業が結構、必ずと言っていいほどその作業が伴うかと思いますので、その際には当然一定の助成制度もありますが、それよりも経費はかかります。そういった場合には金融機関との融資というものも伴いますので、これも答弁で申し上げましたが、金融機関で空き家を利用した際の利活用、リフォームの際に利子を優遇するという制度を設けている金融機関がございますので、そことのリンクを、ぜひとも提携をしたいというふうに考えているところでございます。
○議長(熊谷昭浩君) 以上で2番議員の一般質問を終わります。 ここで10分間休憩いたします。 午後1時54分 休 憩 午後2時04分 再 開
○議長(熊谷昭浩君) 休憩前に引き続き会議を再開いたします。 次に、13番、平山仁君。 (13番 平山仁君登壇) (拍 手)
◆13番(平山仁君) 自由民主・無所属の会の平山仁であります。第4回定例会に当たり、一般質問を行います。 早速質問に入りますが、最初の質問は市長の政治姿勢についてであります。過日執行されました市長選挙におきまして、当市を二分する激戦を制し当選されましたことに、改めまして祝意を申し上げる次第であります。人口の減少や経済の活性化など課題が山積をしておりますことから、存分に手腕を発揮されますよう、あわせてお願い申し上げる次第であります。 一方で、私は前回と異なりまして、相手候補を支援する立場であります。その理由につきましては、市長が一番よく御存じのことと思います。政策的には内陸部と当市を結ぶ地域高規格道路の整備に向けて政治的にもう一度チャレンジをするというのが最大の支援理由であります。現在我々が経済活動を行っているのは、過去のインフラ投資の蓄積によることを鑑みまして、この道路整備が当市の競争条件を整える重要なインフラであるとともに、将来大船渡市民が経済活動を行うために欠かせないものと考えたからであります。
東日本大震災を契機に、長年懸案事項とされてきました沿岸と内陸部を結ぶ縦軸や横軸が復興道路、復興支援道路と名称を変えまして、劇的に整備が進みました。残すは我々沿岸南部と沿岸北部であります。繰り返しになりますが、道路網の整備は当市の発展には欠かせないものであります。人口減少社会だからこそ、交流拡大のために必要であります。同じ日本国民として、岩手県民として、道路網の整備による恩恵を享受する権利が我々にはあるはずであります。したがいまして、当市がなすべきことは、現在策定中の新たな広域道路交通計画に向けた取り組みを強化することであります。そこで、過日執行されました市長選挙におきまして、相手候補が掲げた政策をどのように市政に生かしていくのか伺うものであります。 次に、スポーツ施設整備についてお伺いをいたします。総合運動公園整備計画見直しに係る全員協議会では、約130億円もの財源確保が困難なこと、敷地造成のめどがつかないことなどから、総合運動公園整備については断念する旨の説明がなされました。加えて、今後の新たなスポーツ施設整備の基本方向につきましては、必要性を十分検討するとともに、整備費や維持管理費などの財政負担を検証した上で、市総合計画及び財政計画との整合を図りながら整備に努めていくと述べられ、既存の市営住宅につきましては必要な改修を終えて本年7月から利用が開始をされています。一方で、大船渡市公共施設総合管理計画では今後40年間で246億円の更新費用が不足することから、約6万平米の施設面積を削減することが記され、津波防災拠点施設を公共建築物保有量のピークとすることとしております。 一般的にスポーツ施設は大会等で多くの来場が見込める一方で、特定の利用者に限られる傾向が強いとの指摘もあり、さらに地区の要望が当市の重要施設となり得る場合には、まずその必要性とともに、スポーツ施設に係る全体像や公共施設の再配置を示し、議会と議論しながら方向性を決定していくことが地方自治の本来の流れであり、筋であると私は考えています。 仮に市民に、議員に29億円の税の使い道を問うたならば、25億円の大船渡中央インターチェンジの道路が望ましい、総合体育館整備が望ましい、施設よりもサービスの拡充が望ましいなど、多様な意見が出されるのではないでしょうか。 加えて、解体を要する公共施設は解体費が課題で、多く残っているのが現状であります。この問題を解決するのが先ではありませんか。したがって、選挙公報にも中赤崎地区へのスポーツ施設の整備が盛り込まれるなど、被災跡地の活用が期待されている一方で、公共施設総合管理計画との整合性や地区要望が市全体にかかわる場合の取り扱い、総合運動公園計画廃止後のスポーツ施設全体像が未定な段階におきましての野球場整備の方針について、見解を伺うものであります。 過日、LCCの代表が国際リニアコライダー施設誘致に向けた日本政府の意思表示期限を年内から3月7日、場合によってはそれ以降へ延期したとの報道がありました。率直に言いまして、再びゴールポストが動いた感想であります。ことしにおきましても夏ごろ、そして12月18日、そして今回であります。そもそも現在政治も経済も不安定になりつつある欧州にある一国際機関が政府間で条約を締結しなければならない事項に対し、なぜ期限を設けられるのかが私は不思議であります。 さらに、審査を依頼されました日本学術会議において厳しい指摘がされた回答案を簡単に覆すことは、学術会議のメンツにかかわり、時間を要します。ここに政治が加わると一層複雑で、膠着状態が続きます。ましてや来年は政治日程が過密であります。以上のことを考えますと、誘致の判断ではなく、国際交渉開始に向けた声明が出されると考えるのが自然ではないでしょうか。学術会議では誘致を支持するには至らないとの見解案をまとめたようでありますが、本日の日本学術会議の幹事会、来年予定されている幹事会におきまして審議日程が決定され、誘致に向けた声明が来年こそ出されることを期待し、国際リニアコライダーの誘致現状についてお伺いをするものであります。 国際リニアコライダーが北上山地に建設される場合には、建設予定地に近い港が必然的に機能分担をしながら資材の荷揚げを行うことが想定をされます。国際リニアコライダー誘致実現を見据え、大船渡港から建設候補地までの道路整備等に係る現状分析を行っていると伺っておりますが、国際リニアコライダー建設資材の当港への荷揚げに係る現状と課題についてお伺いをするものであります。 過日の地元新聞に次のようなコラムが載せられていました。要約をいたしますと、宮古港はフェリー定期航路によって震災前の姿が想像できないほどに大きく変貌し、釜石港は自動車積み出し機能に加え、ガントリークレーンがそびえ立っている、永浜・
山口工業用地は整備途中だが、完成の暁には何を主体とするのか、ILC頼みから脱却し、その前に内陸との道路整備に全力を投球すべきだろうというものであります。もちろん頼みの綱のILCがぷつりと切れたらという前提がありましたが、非常に鋭い指摘と感服いたしました。現在のところ国際リニアコライダー施設整備については不確実と言えることから、港湾事業や市内経済の活性化策が別に必要と考えますが、見解を伺うものであります。 次に、被災跡地の利用促進について伺います。当市の中心部である大船渡駅周辺区域は復興後の大船渡にとってシンボリックな地域であり、市内外から多くの方々が集い、当市の牽引役として発展が望まれる地区であります。一方で、現在及び将来の土地利活用状況によりますと、公共施設用地を除く区域内の宅地約5万8,300平方メートル、25%が利用未定となっております。市では地権者と出店希望者に対するマッチング等々も行っていますが、出店希望事業者も年々減少傾向と伺っています。したがいまして、大船渡駅周辺地区土地区画整理事業区域における土地利用未定者の現状と課題についてお伺いをするものであります。 また、まちのにぎわいに資するためにも今後どのように被災跡地の活用に努めるかもお伺いいたします。 最後に、JR大船渡線の本復旧に係る当市の改善要望について現状と課題を伺います。この課題につきましては繰り返し取り上げておりますが、JR大船渡線BRTの利便性向上策について、東日本旅客鉄道株式会社とどのような協議を継続しているものでしょうか。新幹線駅への直通ルートや学校施設までの延伸、一般道を通るダブルルートなどの話題がありましたが、どのように進められているものでしょうか。現状と課題を伺うものであります。 以上でこの場からの質問を終わり、再質問は質問席から行わせていただきます。御清聴を賜り、大変ありがとうございました。 (拍 手)
○議長(熊谷昭浩君) 市長。 (市長 戸田公明君登壇)
◎市長(戸田公明君) それでは、ただいまの平山議員の御質問であります(1)、市長の政治姿勢についてのうち①、市長選挙における相手候補の公約について答弁申し上げます。 去る11月25日に行われました市長選挙の選挙公報において、相手候補の公約として掲げられた施策は、大きく復興、産業振興、施設整備などによる交流、暮らしの向上の4つの分野に係るものでありました。これらの施策の中には私が掲げた公約における施策と趣旨を同じくするものがある一方で、独自の施策も見受けられたことから、こうした施策について考察を深めるとともに、今後の市政運営に当たり取り入れるべきことは取り入れてまいりたいと考えております。 こうした中で、考察を深めるべきとした施策の一つが経済基盤整備としての県央部横断道路着工に向けた施策の道筋をつけることであります。このような新たな高規格道路の整備につきましては、これまでの同様な道路の全国的な整備動向などを勘案しますと極めて困難な状況にあるものと推察されます。しかしながら、県の内陸部へ通じる幹線道路の高度な改良整備などによる道路ネットワークの強化につきましては、当市を含めた気仙地域において震災復興後における産業振興や交流人口の拡大、内陸部との格差解消などを図る上で重要課題であることから、その解決に向けた取り組みについて積極的に対応しなければならないと考えております。 次に、②の野球場整備方針について答弁申し上げます。現在の市営球場については平成29年度に観客席を更新するとともに、今年度、野球場内のラバーフェンスの更新や側溝ぶたへの緩衝材の設置などに取り組み、7月から本格的に利用を再開いたしました。しかしながら、現在の市営球場は昭和39年4月に供用開始して以来、ことしで54年経過しており、市外の他のスポーツ施設に比べ、施設全体として老朽化が進んでおります。また、BRTの路線に近接し、現状では夜間照明設備の設置スペースの確保が困難であることや、各種大会誘致に見合う集客力と駐車場の不足などの問題を抱えております。 こうしたことから、当面長寿命化への対応を図りつつ、新球場建設に向けた検討が必要と考え、被災跡地におけるまとまった平場の確保、交通の利便性、赤崎グラウンドとの相乗効果への期待、さらには地元の熱意などを総合的に勘案し、中赤崎地区からの提言のあったスポーツ交流ゾーンの中で新球場の整備を図る方向で検討を進めることとしたところであります。 去る12月17日には中赤崎復興委員会と共同で取りまとめた中赤崎地区の土地利用計画案について住民説明会を開催し、その席上、被災跡地土地利用実現化方策の一つとして地元から要望があったスポーツ交流ゾーンを位置づける案を示し、今後野球場を中心としたスポーツ施設等の整備について検討していく旨、説明させていただきました。議員各位に対しましては、別途御説明の機会を設けることとしております。 事業推進には、用地取得はもとより、都市計画の決定を初め、関係法令に沿った諸手続を円滑に進める上で、地権者の方々を初め地元住民の理解と協力が不可欠であるとともに、多額の事業費に充てる財源確保が求められるなど、課題を克服していく必要があります。これまで庁内においてスポーツ交流ゾーン内への新球場の配置のあり方や規模、機能、想定事業費、建設年度などについて関係部署で連携しながら検討してまいりました。現時点において地権者の意向把握を初め、復興交付金の活用について国との協議を進めていること、また当市の財政状況が年々厳しさを増していく中で後年度の財政運営に多大な影響を及ぼすことがないよう、市総合計画や財政計画、公共施設等総合管理計画との整合に十分留意しながら、さらに検討を重ねる必要があることなどから、新球場の事業費や事業年度など具体的にお示しすることはできないところでありますが、今後関係部署間の連携を密に、一つ一つ課題を克服し、実現に向けて鋭意取り組んでまいりたいと考えております。 なお、その他の御質問につきましては、副市長等から御答弁申し上げますので、よろしくお願い申し上げます。
○議長(熊谷昭浩君) 副市長。
◎副市長(髙泰久君) 私からは、質問事項1の(2)、港湾利用等の促進についてのうち①の
国際リニアコライダーILCを取り巻く現状についてお答え申し上げます。 ILCに関する主要な動向といたしましては、日本学術会議におきまして同会議が文部科学省からの審議依頼に基づいて設置をしたILC計画の見直し案に関する検討委員会が慎重な審議を重ね、先月、11月14日には同省への回答案を公表いたしました。さらに、検討委員会におきましてはこの回答案に対し、東北ILC推進協議会やILCに関連する国内の研究機関、研究者等から関係者の取り組み状況や国際情勢に対する事実誤認や理解不足を背景とした回答案の修正を求める意見が寄せられたことなどを受け、審議を継続していたところであります。 今後におきましては、本日開催されます学術会議幹事会での回答案の審議を経て文部科学省に回答が示され、その後政府内で検討がなされ、ILCに関する何らかの意思表示が行われるものと見込まれますが、それらの具体的な日程につきましては明らかになっていないところであります。 一方、世界の素粒子物理学の研究者コミュニティーにおきましては、ILC実現に向けては欧州の次期素粒子物理5カ年戦略にILC計画が盛り込まれることが必須とされ、そのためには年内における政府の前向きな意思表示が必要とされてまいりました。しかしながら、昨今の国内情勢を勘案しますと年内の意思表示は困難であるとの見込みから、先般ILCの国際研究者組織の代表者からその期限を来年3月7日まで延長する旨示されたところであります。 このようにILCの実現に向けましては取り巻く状況がまさに正念場を迎えておりますことから、当市といたしましては政府の意思表示期限が延長されたことを受け、好機と捉え、国、政府はもとより、国際研究者組織などの動向を注視しつつ、県や関係自治体、関係機関などと緊密に連携をしながら要望やアピール活動の強化、より一層の理解促進に資する活動の展開などに最大限の努力を傾注してまいりたいと考えております。 私からは以上でございます。
○議長(熊谷昭浩君) 商工港湾部長。
◎商工港湾部長(鈴木昭浩君) 私からは、1の(2)の②と③について御答弁申し上げます。 初めに、②、ILC実現に伴う港湾利用の現状と課題についてでありますが、ILC実現に係る大船渡港を取り巻く現状といたしましては、昨年6月にILC整備における大船渡港永浜・
山口地区工業用地の活用を検討するため、岩手県による分譲の公募が中断されているほか、本年7月に東北ILC推進協議会がILC建設に関する全体的な方向性を示すものとして公表したILC東北マスタープランにおいて、当市及び大船渡港が物流拠点の一つとして位置づけられたところであります。当市では、東北ILC推進協議会や研究者などから継続してILC関連機器類の物流に関する情報収集を行っており、多くの機器がヨーロッパ、アメリカ、アジア各国など諸外国や国内各地の企業から海上輸送、荷揚げされ、物流拠点に一時保管及び検査が行われた上で、ILC建設現場へ陸送されるとのことであります。 また、ILCに係る貨物の使用につきましては、計画の進捗に伴い変更の可能性があるものの、幅広品や背高品などさまざまな貨物が数多くあることが見込まれております。現在ILCの実現による大船渡港の物流拡大とともに、物流ネットワークの構築、強化に向けて策定を進めております大船渡港の活用等プランでは、ILC関連機器類の大船渡港での荷揚げや保管、さらには大船渡港からILC建設候補地までの輸送路の調査、検討を行い、現状や課題等を整理しているところであります。 一方、輸送事業者の選定方法や保管場所の建設等の実施主体につきましては、現時点では十分な情報が得られていないことから、引き続きILC関係者からの情報収集に努めてまいりたいと考えております。 今後におきましては、岩手県を初め関係機関、団体とより緊密に連携し、ILC実現に向けた取り組みを推進しながら大船渡港の活用等プランを有効活用し、ILC建設候補地に最も近い港湾である大船渡港の物流機能が最大限活用されるよう、国、県、東北ILC推進協議会等、関係機関に対して当市及び大船渡港の可能性を積極的に情報提供し、港湾施設や道路、物流ハブ施設の整備等に係る対策が講じられるよう、官民一体となって取り組みを推進してまいりたいと考えております。 次に、③、港湾利用や市内経済の活性化策についてでありますが、ILCの実現については大船渡港の物流拡大とともに市内経済への波及効果の創出に期待しているところですが、ILC実現の可否にかかわらず、復興需要収束後の地域経済を震災前よりも高い水準に保ちつつ、持続可能な
地域づくりを推進するためには、港湾の有効活用と市内経済の活性化策は非常に重要であると考えております。 初めに、大船渡港の有効活用につきましては、野々田地区コンテナヤードの取り扱い能力、湾内の高い静穏性、複数の内陸部とのアクセス道路など、大船渡港の優位性をPRしながら、荷主企業、商社等に対するポートセールスや東京都内での市主催のセミナー開催など、コンテナ貨物の獲得に向け積極的な活動を展開しております。 また、永浜・
山口地区工業用地につきましては、当市の産業振興や雇用創出をもたらす極めて重要な用地であることから、引き続き岩手県に対し早期整備及び有効活用を働きかけてまいりたいと考えております。 次に、市内経済の活性化への取り組みにつきましては、被災跡地の利用促進、大船渡駅周辺の中心市街地の活性化、人材の育成など多岐にわたります。具体的な事例として、被災跡地の利用促進では末崎町小河原地区の
民間事業者によるトマトの通年栽培施設の操業が平成31年4月から予定されておりますし、大船渡駅周辺の中心市街地では市内外を問わず数多くの方が利用できる公共施設の整備とともに、
民間事業者による店舗等の立地も進んでおります。 また、人材の育成につきましては、今年度も大船渡ビジネスプランコンテストに高校生など多数の応募があったことから、当市の将来を担う世代においても起業や新たな事業展開に対する意欲の高まりが確実に広がり始めていると感じております。 市内経済の活性化には新たな産業の創出や企業誘致、新たな起業、事業拡大への支援のほか、総合的に取り組みを実施する必要があると考えております。具体的には、物流関連において経済活動に非常に大きな影響のある道路整備について、国道107号の改良促進に官民一体となって取り組みます。 観光関連では、大船渡市防災観光交流センターを中心としたエリアのみなとオアシスへの登録や外国クルーズ客船の誘致など、観光ビジョンの具現化を図ります。 水産関連では、科学的で合理的な水産資源の管理を国へ働きかけることなどによる中長期的な視点に立った大船渡市魚市場の水揚げ増強や漁業資源の確保など、水産業振興計画を推進します。 そのほか、大船渡市ふるさとテレワークセンターの拡充、民間企業によるバイオマス発電事業等の港湾利活用や被災跡地を活用した新たな事業の後押しなど、多種多様な取り組みを実施してまいりたいと考えております。 私からは以上であります。
○議長(熊谷昭浩君) 災害復興局長。
◎災害復興局長(志田広記君) 私からは、(3)、被災地の利用促進について答弁をいたします。 初めに、①、大船渡駅周辺地区の土地利用の現状と課題についてですが、大船渡駅周辺地区土地区画整理事業については基盤整備工事を本年度の完了に向けて鋭意進めており、造成宅地に係る使用収益開始についても本年度内で完了する予定としております。 土地の利活用状況の見込みにつきましては、地権者への土地利活用意向アンケート調査や土地の引き渡し時などにおける聞き取りなどを踏まえ、本年9月末現在で取りまとめを行ったところであります。その結果、事業区域内の道路、水路、公園などの公共施設を除く全宅地約21.3ヘクタールのうち、既に利用または具体的な利活用見込みのある土地は約15.6ヘクタールで約73%、利活用が未定の土地は約5.7ヘクタールで約27%となっているところです。利用未定地約5.7ヘクタールのうち、JR大船渡線から海側が約3.1ヘクタール、山側が約2.3ヘクタールとなっておりますが、このうち地権者が売買や賃貸を希望している土地の割合は約6割に上っているところであります。 当市におけるこれまでの取り組みといたしましては、地権者への土地利活用意向アンケート調査を初め、その集約を踏まえて出店等を希望する事業者と地権者とのマッチングを図るため、平成26年度から毎年面談会を実施してきたところであります。この面談会の開催により成約に至った事例が30件近くあるところですが、依然として土地利用計画の具現化していない土地が散在している状況にあります。アンケートの調査結果等によると、土地の利活用が進まない主な理由は、周囲の利活用状況がわからない、資金面で折り合いがつかないの2点が挙げられ、これにより事業者と地権者との間で土地利用契約に結びつかない状況となっているところです。 次に、②、今後の被災跡地の活用についてですが、大船渡駅周辺地区の新たな中心市街地がにぎわいにあふれ、まちの魅力を高めていくためには、整備した土地に商業施設等が連担して立地すること、かつJR大船渡線から山側については住宅地としての利用を含め、宅地の有効利用が十分に図られることが重要であると考えております。市といたしましては、JR大船渡線から海側の整備を先行して進めてきたことから、これまでは主に海側における商業等の集積による土地の利活用促進を重点的に進めてきたところであります。今後は住宅地として整備を進めてきたJR大船渡線から山側についても利用が広がっていくことから、面談会の持ち方につきましては出店希望事業者だけではなく、一般住宅の建築を希望する方まで対象を拡大するなど、マッチングの機会を広げてまいりたいと考えております。 土地の利活用については地権者の意向が大きく反映されるため、一朝一夕には進みにくい面もありますが、昨今においては周辺の基盤整備や土地の利活用が進むことにより、にぎわいが増し、周囲の未利用地についても土地の利用価値が高まるなどの効果が徐々に生まれてきていると捉えております。つきましては、そのことを踏まえ、利活用未定地のうち売買や賃貸を希望している土地の情報について、地権者の了解を得た上で市の公式ホームページ上で公表するなど、土地利活用の促進を図ってまいりたいと考えております。さらには、面談会の開催に御協力いただいている関係団体との連携を深め、面談会参加事業者の掘り起こしを行い、マッチングする機会をふやしてまいりたいと考えておりますし、沿岸他市町の各種取り組みの情報収集にも努めながら、これまで以上に取り組みを強化してまいりたいと考えております。 以上です。
○議長(熊谷昭浩君) 商工港湾部長。
◎商工港湾部長(鈴木昭浩君) 私からは、1の(4)、JR大船渡線BRTの改善要望の現状と課題について御答弁申し上げます。 当市では、平成27年12月にJR大船渡線のBRTによる本格復旧受け入れによる改善項目として、持続的な運行確保の確約、利便性向上策の実施、地域交通活性化への貢献、交流人口の拡大に向けた取り組み、産業や観光の振興による地域活性化の5項目について東日本旅客鉄道株式会社に要望したところであります。これに対し、東日本旅客鉄道株式会社から前向きな回答をいただき、その後は当市と協議、調整を重ねながら、具体的な改善策を実施していただいているところであります。 1つ目の持続的な運行の確約につきましては、東日本旅客鉄道株式会社から責任を持って運行する旨の回答をいただいております。 2つ目の利便性向上の取り組みといたしましては、運行本数の増加を初め、専用道や駅環境の改善のほか、ことし4月には速達便が新設され、盛駅から気仙沼駅間が鉄道時代とほぼ同じ所要時間で運行されているところであります。また、大船渡市防災観光交流センター内にBRTの運行状況を表示するロケーションシステムを設置し、11月から稼働しているところであります。 3つ目の地域交通活性化の取り組みといたしましては、地域からの要望に応じた新駅の設置や、3つの鉄道が合同で開催する3鉄まつりを開催していただいているところであります。 4つ目の交流人口拡大の取り組みといたしましては、新幹線への乗り継ぎに配慮したダイヤの設定、仙台往復切符の販売などが挙げられております。 5つ目の産業や観光の振興による地域活性化の取り組みといたしましては、首都圏のJR駅を会場とする三陸沿岸地域の物産販売展の開催や夏まつりにおけるBRTの増便など、当市の地域活性化に貢献していただいているところであります。 BRTの改善につきましては、これまで東日本旅客鉄道株式会社からは非常に協力的に対応していただいていると認識しておりますが、今後におきましてもさらなる利便性等の向上に向け、利用者からの意見を踏まえて沿線自治体や関係機関、事業者等との連携を密にし、東日本旅客鉄道株式会社と協議を進めてまいりたいと考えております。 私からは以上であります。
○議長(熊谷昭浩君) 再質問ありませんか。13番、平山仁君。
◆13番(平山仁君) (続) では、再質問いたします。 まず、1番目であります相手候補が掲げた政策につきまして、今市長から御答弁いただきましたが、一番はやっぱり内陸部へのネットワークの強化が重要課題であると、私もそのように思いまして、今回相手候補を支援したところでありますが、48%の有権者の方はいいとか悪いとかでなく、抜本的な道路改良というものを求めたと私は解釈をしております。したがいまして今回、先ほども議論ありましたけれども、107号の部分改良で十分かどうかという議論を今させていただきたいのですが、困難なことは承知しておりますが、もともとは地域高規格道路、先ほど話がありましたけれども、平成5年の遠野大船渡連絡道路を地域高規格道路で要望はしてきたけれども、なかなか難しいことがわかりつつあったので、地域高規格道路という名前を皮一枚残して、一般国道だが、整備水準として高規格道路に引けをとらないことで要望すると、それが28年5月の要望の内容でありますので、それを基本に我々はやってきたはずであります。 したがって、何を言いたいかといいますと、基本路線は割と同じ、あとは手法の問題でありまして、48%は抜本的な改良を求めていると、しかしながら107号の要望も現実的には行っていると。市長、その辺どうでしょう。抜本的改良につきましては困難という話もありましたけれども、それを踏まえて有権者の方は判断をしているわけでありますが、その辺の有権者の期待についてはどのように応えていくか、ちょっとお答えください。
○議長(熊谷昭浩君) 市長。
◎市長(戸田公明君) 私自身の思いは先ほども答弁で申し上げましたけれども、国全体として1万4,000キロの高規格道路、いわゆる我々の言う高速道路、これの計画ができて今日まで約35年間たっている、整備率が80%、20%まだ国内のあちこちに残っていると。それから、今度は地域高規格道路、これが約6,000キロと言いましたかね。これが約20年前に国全体として計画された。あれから20年近くたっていますけれども、まだ3分の1しか整備されていない、そういった状況であります。 そして、遠野とのいわゆる連絡道路、これは地域高規格道路に位置づけられたものではなくて、広域の連携交流道路、正式な名前はちょっと今あれですけれども、そういう位置づけにされたところでございます。そういったところで、先ほども私申し上げましたように、大震災から3年後に、ああ、そういうことがあったのか、いわゆる三角道路があったのかということで、私もそれは一生懸命対応して、現在のような状況になっているところであります。 高規格道路と地域高規格道路の今までの進捗状況を考え、そしてまた国の今の置かれている財政状況を考えますと、例えば大船渡から内陸に結ぶ地域高規格道路が仮に計画に追加されるということを想定してみますと、何年後に追加されるのだろうかという気の遠くなる感があります。計画に追加された後、それがまた何年後に実現するのだろうかと、またこれ気が遠くなる感がございます。 私は、今まで国交省さんの道路関係の皆様のお話もさまざまな形で伺ってきましたけれども、こういうお話を聞きました。今一生懸命三陸沿岸道路、いわゆる地域高規格道路、それからあと釜石道路、宮古道路、やっておりますけれども、これを早く何とかおさめたいと、なぜならば国内のいろんなところの地方整備局の人たちが次は我々のところだ、次は我々のところだというふうに待っているということで、早くここを切り上げていきたいのだというようなことをおっしゃっていました。その言葉を裏返してみますと、国内各地でいろいろ次は順番待ちをしている、そういう自治体が相当多いのだなと、そういう地域が多いのだなというのを連想させられます。 まさに地域高規格道路が3割しか今まで進んでいない、そういった中で今我々にとってベストな選択は何なのだろうかというふうに考えますと、遠野との広域連携道路ですか、これの線を位置づけて、それをできるだけ改良していただく。改良の中には、我々が長年望んできた白石峠のトンネルだとか、それから荷沢峠のトンネル等も含まれておりますので、そういったこと、これが現実的なのだろうなというふうに感じておりますし、県の担当者もやっぱりそのように我々に説明しているところであります。ということであります。 ですから、結論を申し上げますと、相手候補の方が次の4年間の任期内に道筋をつけます、あるいは新聞の両候補に関するアンケート調査で、実現しますとなったら、やっぱりそちらのほうにという流れもあるのではないでしょうか。ですから、大切なことは市民の皆様に正しい姿をお伝えするということが非常に大切なのだろうと私は思います。そのように行政のほうも努めてまいります。 以上です。
○議長(熊谷昭浩君) 13番、平山仁君。
◆13番(平山仁君) (続) ありがとうございます。そのとおりなのです。しかしながら、48%から抜本的改良を行ってほしいと。結局道路の話に戻っていくわけです、全てが。したがってということで、将来的には地域高規格道路ということを残しながら、一般国道であるけれども、高規格道路に遜色しない整備水準をやるということが107号線の道路整備の基準なわけです。あとは、私はだから政治的にと言ったものはそれでありまして、政治もロマンでありますから、最初から諦めるのではなくて、やっぱりできるだけ現実も伝えながら近づけていくということも大事でなかろうかと思っております。したがって、地域高規格道路という、将来的には皮一枚残していただいた経験がありますので、そこはお互い歩み寄って努力をしていただきたいと思っているわけであります。 さっき1万4,000キロの話もしましたけれども、私も調べましたら東北横断自動車道につきましては昭和62年の計画でありまして、もう当時既に決まっております。したがって、冒頭ちょっと登壇して言いましたけれども、新たな広域道路交通計画ビジョンが策定され、交通計画に重要物流道路にかかわる計画であります。そこに我が市ではのせていくことが最も今重要だと思っております。したがって、次期岩手県の基本計画だったかな、11月か12月ぐらいだったと思うのですが、地域の課題をそこにのせたものを広域ビジョンに反映させるということになっているはずであります。その辺、部長、いかがでしょうか。
○議長(熊谷昭浩君) 都市整備部長。
◎都市整備部長(西山春仁君) 昨年の春に国交省で策定するということで発表いたしました重要物流道路制度、これをもとに国では新たな広域道路交通計画をつくろうというふうにしています。これ基本的に現在の高規格道路や既存の道路を有効活用していきましょうということでありますが、県内では今年度中には岩手県版の新広域道路交通計画という、その案をつくりたいということで会議が始まっているというふうにお聞きしています。あと、県版、それから東北版のビジョン等も作成されるということで、その会議も行われておりまして、我々その情報をいろいろ収集しているところでございますので、我々としてもこの計画にまず107号道路を位置づけていただくのが大事だというふうに思っていまして、それに向けて取り組んでまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。
○議長(熊谷昭浩君) 13番、平山仁君。
◆13番(平山仁君) (続) いずれ現実的にはその対応もしっかりしなければならないと思っております。多分策定が数カ月おくれておりますので、今がチャンスだと思いますので、ぜひぜひお願いをしたいと。 繰り返しになりますが、市長、48%の方は、いろんなこのような議論はあるけれども、抜本的な道路の改良を望んでいるということはぜひ含み置きをいただきたいと思います。 ちょっと時間がなくなってきてしまいましたが、②に1つぐらい触れていきたいと思います。野球場の整備でありますが、きょうたくさん資料を用意して、時間を使おうと思ったら、なかなか難しいのでありますが、これは決定しましたか、しませんか。市長、どちらですか。さっき検討を深めるなんて話しましたけれども、そのどちらでしょうか。
○議長(熊谷昭浩君) 市長。
◎市長(戸田公明君) 私の選挙公約の中では、私の心の中では決定しております。 以上です。
○議長(熊谷昭浩君) 13番、平山仁君。
◆13番(平山仁君) (続) わかりました。議会と議論をしないで地域のことを優先させると。そうなってきますと、市長、いろんなところで、例えば地区の要望があれば何億かかろうがやるということになってしまいますので、教育委員会は野球場の必要性については議論されましたか。
○議長(熊谷昭浩君) 教育長。
◎教育長(小松伸也君) ただいま市長がお話しした旨を受けまして、教育委員会としましては新野球場を建設するというふうな必要性は認識しております。中赤崎地区の構想のスポーツ交流ゾーンの中心とした施設として強く要請されてきているところから、先ほどお話ししたとおり、現在の市営球場の老朽化があるということもありまして、設備と、あるいは今までずっとお話ししてきた公共施設の整備改修計画との調整等が必要だろうというふうなところで、財政との調整も必要になってくるというところも認識しているところでございます。
○議長(熊谷昭浩君) 13番、平山仁君。
◆13番(平山仁君) (続) 財政課、それでよろしいですか。基本的に、ちょっと時間がないので、また次の議会に議論しますが、今246億足りないのだということで、一方で削減すると、一方でつくるということは、やっぱり庁内議論だけではなくて我々と……市長、野球場がだめだと言っているのではないのですよ。その思いはわかるけれども、野球場に関しましても私ちょっと調べたら……
○議長(熊谷昭浩君) 残り時間を考慮して質問願います。
◆13番(平山仁君) (続) 河川敷公園、市営球場、赤崎グラウンド、三陸総合運動公園、山村広場、田中島グラウンド、たくさんあるわけです。なぜ野球場かという議論が全くすっ飛ばされていますので、ここは慎重に議論をしていただきたい。でなければ、後で議論をすっ飛ばしてやってしまうとどの要望も通ってしまうということになりますから、そこは注意していただきたいと思います。 以上を申し上げて終わります。
○議長(熊谷昭浩君) 関連質問ありませんか。 (「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(熊谷昭浩君) 以上で13番議員の一般質問を終わります。 ここで10分間休憩いたします。 午後2時55分 休 憩 午後3時05分 再 開
○議長(熊谷昭浩君) 休憩前に引き続き会議を再開いたします。 次に、10番、渕上清君。 (10番 渕上清君登壇) (拍 手)
◆10番(渕上清君) 光政会の渕上清です。12月第4回定例会に当たり、通告に従い一般質問させていただきます。 初めに、質問事項1、基幹産業であり続けるための水産資源確保の取り組みについて伺います。地球規模の温暖化などの影響により海の環境が大きく変わり、当市の水揚げの主力でありますサンマやサケなどの水揚げ高は激減しており、当市場や
漁業協同組合はもとより、多くの雇用を生み出している水産加工場に深刻な影響を及ぼしております。市内魚市場魚種別水揚げ高は、平成28年度、サンマは49.9%を占めており、影響の甚大さははかり知れません。来年以降の漁獲量も見通すことができず、厳しい状況が続くことと推察されております。一方、サケ、マスにおきましては、平成28年度総水揚げ高の7.8%を占めております。 安全な食料の自給は水産に頼る部分が多く、もちろんなくてはなりません。水産業が持続するには、短いサイクルで順応できる環境整備も急務と考えます。かわりたくてもかわれないことや、治験的に取り組みたいことでも、施設整備時の補助金の要件があるため、せっかくある既存施設の柔軟な活用ができないなど、制度自体が追いつかない現実もあり、行政ができる民間への支援は数多く見受けられます。 このような現況にある中、盛川漁協はこれまでサケのふ化事業に取り組み、資源確保や漁獲量に大きく貢献してきており、市内経済への波及もはかり知れません。しかし、近年は大幅な漁獲量の減少に歯どめがかからず、先行きも見通しにくい状況が続いております。このような現状はさまざまな要因があり、一朝一夕に解決するものではありません。水産を基幹産業と位置づけ続けるためには、変化する環境に手を打ち続けなければならないと考えますことから、具体的に伺います。 (1)、サケのふ化事業の増殖とその見通しについて伺います。 (2)、取り組みを始めたトラウト養殖の規模拡大に向けた行政との取り組みについて伺います。 次に、質問事項2、出入国管理法改正による影響について伺います。全国にはこれまで中国やベトナムなどから若者が研修生や実習生として来日し、今では当たり前の感すらしております。しかし、最近の報道番組では過酷な労働環境を強いられたり、賃金の不払いや仕事の内容も知らされず就労させられるなど受け入れ側の問題や、環境に耐えられず失踪する人の数の多さに驚きを隠せません。日本での研修は生かされているのだろうか、失踪した人たちはどこで何をしているのだろうか、もし自分の子供が同じような境遇に遭わされたとしたら平気でいられるのでしょうか。これまで国は壮大な社会実験をしたように思えてなりません。その検証もままならない中、不足する働き手を確保するため、具体的なルールを決めないまま出入国管理法改正を急いだと思います。 私は、当市を見る限り良好な雇用関係にあると聞いておりますが、一方では失踪する人もいることも事実であります。私自身、法改正をニュースで知る程度でしたが、あるとき市民からネットを見てみてください、これでいいのかと、無責任な発言ではないかと言われ、インターネットのニュースを改めて見たところです。ニュースでは、当市市長の発言が移民容認、参政権はどう考えているのか取り上げられておりました。そのニュースを見た方でしょうか、日本を潰す気か、大船渡のみ限定で実施して、ただし引っ越し不可などツイートがありました。大船渡のイメージが大きく損なわれることが心配になり、取り上げた次第です。 そのようなことから、当市においても外国人研修生が多くの企業で活躍しておりますが、出入国管理法改正に至るまで賛否は分かれ、議論が尽くされたとは言いがたく、その検討過程の中、去る10月24日、自民党法務部会のヒアリングにおいて、市長は対象を全業種に拡大し、5年も延長して、家族の帯同も検討してほしいと訴えたことについて具体的に伺います。 (1)、議論不足と言われる中、実質移民を容認と捉える向きもありますが、その発言に至った検討過程と検討内容について具体的に伺います。 次に、質問事項3、地域自主防災組織が担うべき活動について伺います。過日、岩手県自主防災組織リーダー研修会があり、35名の方々と2日間にわたって受講の機会をいただき、貴重な経験となりました。地域自主防災組織の本来の取り組みは、自分が助かること、日常の備えであることを押さえられました。しかし、活動が活発化していきますと、とかく発災後の対応に目が行きがちです。地震や津波のみならず、豪雨災害などが高い頻度で発生しており、地域自主防災組織が担う役割は大きく、組織化による意識の高まりも見受けられますことから、安全で積極的な組織活動につながる役割について具体的に伺います。 以上、この場からの質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 (拍 手)
○議長(熊谷昭浩君) 市長。 (市長 戸田公明君登壇)
◎市長(戸田公明君) それでは、ただいまの渕上議員の御質問であります2、出入国管理法改正による影響についてのうち、(1)、要望の検討過程と検討内容について答弁申し上げます。 外国人の新たな残留資格の新設が盛り込まれた出入国管理及び難民認定法の改正案をめぐる自民党法務部会のヒアリングにつきましては、岩手県市長会を経由し、当市への出席要請があったところであります。 岩手労働局が公表している直近の平成29年10月の大船渡管内の外国人労働者数は463人で、その83.8%に当たる388人が技能実習生として就労しております。当市の生産年齢人口は今後ますます減少が進み、働き方を工夫して効率を上げることや、女性や高齢者などが就職できる
環境づくりを進めること、UIターンをふやすための環境を整えることなどに努めても、なお労働者の不足が進むと予想されることから、外国人材を今以上に広く招聘していかなければなりません。日本に働きに来てよかったと思われるような受け入れ態勢の構築と受け入れ枠組みの拡大をしなければ、いずれ労働市場は限界を迎えるものと考えております。 これらのことから、外国人労働者の受け入れ拡大につきましては
市議会全員協議会でもお示ししているとおり、対国要望で平成25年度から厚生労働省のみに要望してまいりましたが、平成29年度からは法務省入国管理局も要望先に加えまして、外国人労働力の導入に向け、現行の受け入れ枠組みの拡大や外国人技能実習制度の柔軟な運用など、労働力不足の減少に即した具体的な施策を進めることを求めてまいりました。当市が人口減少を克服し、将来にわたる持続可能な
地域づくりに資するためにも、このヒアリングの要請を好機と捉え、外国人労働者の受け入れ拡大について当市の現状と対国要望の趣旨を説明したところであります。 説明の具体的な内容としましては、現時点でも人材不足は多くの産業にわたっている上、今後さらにその傾向に拍車がかかることが予想されることから、対象業種の拡大に係る検討を求めたものでありますし、外国人労働者が就労する国を選ぶ際に他国を選ぶ傾向が強くなっていることから、外国人労働者が働きやすい環境をつくるため、在留期間の延長や家族の帯同を認めるなどの検討を求めたのでありまして、移民に関する解釈や詳細な制度設計は国がやるべきものとの考えのもと、意見を述べたものであります。 なお、その他の御質問につきましては、関係部長から御答弁申し上げますので、よろしくお願い申し上げます。
○議長(熊谷昭浩君)
農林水産部長。
◎
農林水産部長(鈴木満広君) 私からは、質問事項1、水産資源確保の取り組みについて御答弁申し上げます。 初めに、(1)、サケのふ化事業の増殖とその見通しについてであります。サケは大船渡市魚市場においてサンマと並ぶ主力魚種であり、主に各
漁業協同組合などが設置している定置網により漁獲されております。近年、当市沿岸の定置網ではサケの不漁が続いており、その要因としては稚魚放流尾数が震災の影響により減少したことや、放流時の水温の影響による稚魚の減耗、漁期中の三陸沿岸域に暖水塊が存在するため、サケが岩手県沿岸南部海域に来遊しにくいなどの理由が考えられております。 当市におきましては、震災前は各
漁業協同組合により地元河川から稚魚放流が行われてきましたが、震災の影響により一部河川でのふ化場復旧が見送られたことから稚魚を気仙川のふ化場から移入し、海中飼育などにより放流数を確保してきました。平成29年度における稚魚放流数は、震災前の平成22年度に比べると、気仙管内では約94%、市内では約73%の実績となっております。市では、サケ資源の増加を図るためには新たにふ化場を整備し、放流数をふやす必要があると考え、市内沿海
漁業協同組合に対しましてふ化場整備による効果や維持管理費等を提示しながら、新たな施設整備について協議を行ってきましたが、海況の変化等によりサケの回帰率が大きく低迷している現状において、整備後の維持管理費の負担など
漁業協同組合の経営に与えるリスクが大きいことから、ふ化場の整備について合意を得られなかったところであります。 現在、国や県の研究機関等では、より効果的な稚魚の放流時期や放流サイズ等を解明するためサケ大規模実証試験施設を設置し、稚魚の生産工程の検証を行っているほか、放流稚魚に温度標識を施し放流するなど、サケ資源の回復に向けた各種研究に取り組んでおります。サケは定置網を営む漁業者や
漁業協同組合のほか、水揚げされる大船渡市魚市場の経営はもとより、水産加工場や製氷業、運輸業などへも大きな影響を与える重要な資源でありますので、今後におきましても岩手県並びに研究機関等と連携し、サケ資源の増加及び水揚げ量の増加に結びつくような施策について検討するとともに、引き続き国や県に調査研究の強化を要望してまいりたいと考えております。 次に、(2)、トラウト養殖の規模拡大に向けた支援についてであります。盛川
漁業協同組合は、サケの種苗生産や放流事業を初め、アユの資源造成や河川漁場の管理、生態系の保全など、当市の水産業の振興に大きな役割を担っております。また、昨年度より民間企業と共同でトラウト類の試験養殖を行い、一定の成果を得たところであり、今年度においては生産数量をふやして試験を継続していると伺っております。サケやトラウト類は、全国各地で内水面において大型個体の生産が盛んに行われているほか、海水で飼育すると成長が早いことから、近年海面での養殖が行われており、地域ブランドサーモンとして注目を集めております。国においてもサーモン養殖の
成長産業化に向けた取り組みの一環として、平成29年11月に国内海面サーモン養殖推進会議を開催したほか、養殖業の
成長産業化に向けて補助事業を創設するなどしており、今後さらにサケやトラウト類を含む魚類養殖業が振興、発展するものと考えております。当市においては、近年サケやサンマ、スルメイカといった主要魚種の漁獲量が減少し、加工用原料の確保が課題となっている中で、今般の試験養殖が事業化された場合には、新たな加工原魚になるものと考えられますことから、規模を拡大し、事業化する場合には地元関係者との調整や補助制度活用の検討など、必要に応じて支援してまいりたいと考えております。 私からは以上であります。